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JICAの「HACCP」の講義

282 2013年2月17日
  JICAの「HACCP」の講義
JICAの途上国向けの食品衛生行政研修で「HACCP」の講義を行ってきました。今年の参加国はアフリカやフィジー等の南の国々で、主要産業として食料の輸出があります。
 HACCPの研修というと12手順7原則を中心に話す人が多いのですが、これからHACCPを普及させてお国の食品産業を育成させる立場の人達ですので、私が思っているHACCPの欠点、利点を交えて自分たちで考えていけるように、また、組織作りを通じて従事者のやる気にスイッチがONとなるようなお話をさせていただきました。
 食品危害防止システムであるHACCPでは、その前提条件の一般的衛生管理要件の重要性が言われています。そのためには、一般的衛生管理要件を達成し、社員教育にも大きく貢献する「食品衛生7S」を定着させることがHACCPを運用するのに最適です。
 HACCPはPRP(前提条件プログラム)という土台が大切で、その土台を構築するのに「食品衛生7S」活動を事務系も含めて全社上げて取り組むと効果的です。整理・整頓ができれば清掃が容易になり現場は見違えるようになります。きれいな環境は従業員にもやる気がおこり、改善案が出てきます。そして、企業のイメージが変わります。その下地を整えてHACCPを導入するとうまくいきます。下地ができていないと危害予防対策にハードに頼り過ぎ、コストが掛かる割りに効果がでません。
 HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Points)では、CCPを重視する人が多いようです。確かに重要管理点ですから重要なのですが、CCPだけではあらゆる食品危害を防ぐ事はできません。HA(Hazard Analysis)は危害を予測し予め予防しておくという考え方はHACCPを構築する時だけでなく、また、施設内のみの危害でなく、商品の評判や会社の経済的被害に対しても、常に考えていくことが大事です。他社の起した事故を自社に当てはめて危害を予測し予め対策をとることにも役立たせます。
 日本ではノロウイルスが蔓延しています。微量のウイルスで感染し、人から人にうつります。北海道で昨年、1昨年と続けて「おせち」を出している企業で従業員のノロウイルス感染により、直前に急遽おせち料理をキャンセルし経済的被害が数百万円になったそうです。お客様に食中毒は出していません。同じ様な事件が1昨年にも起っていました。HAで予め対策を取っておけば防げたかもしれません。予防対策として考えられるのは、従事者が感染しないように生牡蠣の喫食禁止、トイレ、仕事始めの石鹸を使ったきちんとした手洗い、健康チェックで感染の恐れのある人を調理場に入れない等を徹底することです。 JICAの2日目に演習として、日頃良く見かける事柄を20題出して、CODEXの一般原則のどの条文に書いているかを調べて発表させました。同時に、それは、どういう危害や問題が発生するかを考えて発表してもらいました。
 例えば「作業中に何度もトイレに行く人がいた。」 CODEXの7.3個人の清潔さ 7.4個人の行為 10.1意識および責任 10.2訓練といった項目が関連します。もしかして食中毒や感染症に罹っているかもしれないので本人に確かめ職場を外したり食品を汚染させない箇所に変える必要があります。また、仕事に始める前に必ず体調管理に関するチェック表を付けて、体調不良の時は届けるように教育することです。
 この演習は衛生基準を逆引きすることで、衛生基準を理解しやすく、「もし・・・」と考える事で危害分析の訓練ともなり、なかなか良い方法だと思います。1つの設問で複数の条文が関係しますが、多くの発表者は1つの条文だけで多面的な調べはできていませんし、「もし・・・」という想像力を養うのにも良い方法です。


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