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財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む

275 2012年11月4日
財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む
 私はブログとか新聞の記事をネットで良く読んでいます。左より右よりの意見があり、私なりに斟酌して読んでいます。一方、テレビや新聞の意見は何か根拠に乏しく、イメージで作られた物が多く、特にコメンテーターは一定の空気を作るために言わされているようなことが多いような気がします。
 消費税増税の際の議論でもマスコミは増税に誘導する意見で財務省のコントロールが入っているような人の意見を流していました。一方では官僚叩きと公務員定員削減に熱心でデフレ不況の最中若い人の職が不足している時に、公務員の新規採用を減らすというばかげた政策を行いました。切るなら高給取りの窓際族を優先すべきです。民間に仕事が不足している時は国や地方が公務員採用を増やして働く機会を増やすべきです。多くの国民が働いて、税金を納めて貰うことが為政者の務めです。そうすれば、有能な人を鍛えることが出来、将来活躍する機会が出来、結果税収が増えて、医療費や生活保護等の社会保障費を減らす事ができます。有能な若者を腐らせれば社会負担や自殺者や事件が増えるだけです。将来のある若者の為には小々国債残高が増えても投資と考えれば良いだけです。
「財務省の近現代史」 倉山満 光文社新書を読みました
 公務員の中で最大の権力を持っていた財務省(旧大蔵省)の歴史について書いものです。
 著者は「最初に断言します。デフレ不況下で恒久的増税を行うーこの政策は誤りである。もし、このデフレ不況下で恒久的増税が実現すれば、それは日本の近現代史上、初めてのことであると、さらに、増税は大蔵省150年の伝統に反する行為だ。」と書いています。本書は、大蔵省がその発足時から記録し続けている「正史」である「財政史」や「大蔵省史」などの公にされている公式の記録を丹念に読み解いています。つまり、「お金から読む日本の歴史」です。
 本書は、予算権限を持つ大蔵省の動向・大蔵省を操る政治家の動き・実際のお金の流れと言った観点から日本の近現代史を見た場合、「常識的な歴史観」がどんな感じで覆るか、ということを様々な場面で示す作品です。
 つまり本書は基本的に、先に挙げたような大蔵省が残し続けている記録を元にして描かれています、そこの記述をなるべくそのまま受け入れることで、「常識とされている歴史観」を結果的に覆すことになっている、お金の流れを元に歴史を読み解くという視点は相当に面白く、なるほど「予算権限」を握るということはこういうことなのか、と実感させられました。
 何故財務省は、増税をしようとしているのか。本書には、元々大蔵省の伝統には、増税というものはなかった、と書かれています。大蔵省は、増税という「悪手」を使うことなく、エリート揃いの智慧と、政治家ともやりあえるほどの度胸などによって、日本の経済を守ってきた存在でした。本書の「おわりに」でも、こんな風に書かれています。
「明治以来、大蔵省ほど、絶大な力を持ちながらも注目されてこなかった組織はないでしょう。しかし現在、財務省は日本の歴史上、最も注目されていると言っても過言ではありません。その注目のされ方は、長期デフレ不況。大震災の最中に増税を強行しようとしている「悪の権化」としてです。
しかし、繰り返しますが、これは財務省だけでなく、国民にとって不幸なことだと思います。大蔵省は明治以来、日本の近代化を支え、間違った時流に抗し、敗戦から高度成長の繁栄へと導いてきた組織です。大蔵官僚こそ、常に黒子として日本に尽くしてきたのです。その様子の一端は、本書で述べた通りです。この歴史を抜きにして、いま行われつつある目の前の現象だけを取り上げても、本質は決して見えてこないでしょう。また、そうであっては未来への解決策も見つからないでしょう。
本書を読むと、何故今財務省が「増税」を「したくないのにしなければならいのか」が分かります。その二つの理由を端的に書くと、
「政治の再現のない財政拡大圧力を抑制する自信がないこと」
「日銀の独立により金融政策の自由を奪われたこと」です。
 明治維新というのは要するに、藩毎にお金を集めて使うんじゃ効率が悪いから、国でまとめて集めてそれを諸外国と対抗するのに使おう、というものでした。つまり、お金を集めて、そしてそれを使う部署がいる。というわけで大蔵省が設立されます。大蔵省は超優秀な人材だけを集められるようになります。当初大蔵省の官僚は、自分たちは非政治的な存在であると思っていたようです。
当初は、お金を集める「主税局」が主流だったのが、予算を承認する衆議院を押さえた大蔵省は、そこから、税金を使う「主計局」が主流となり、ここで強権を振るったのが、城山三郎の「男子の本懐」の主人公であった井上準之助です。
次は、国債についての話。日本の借金がとんでもない金額で、みたいな話がありますが、こんな一文があります。
「大蔵官僚は経済学研修という講座を必ず受講するのですが、もし「日本は国債発行という借金で破産する」などと言う大蔵官僚がいたとしたら、その人はこれまで一体何を学んできたのかという話になります。」
これは、最終的に国債を強制的に日銀に引き受けさせればいい、という話のようで、とにかく赤字国債で国が破産することはない、らしいですよ。
最後に日銀とデフレ不況について。
デフレ不況の最も単純にして最大の処方箋は「お札を刷ること」です。それは、経済理論では基礎中の基礎であり、歴史的事実としても有効性は証明されています。しかし、歴代日銀総裁は頑としてお札を刷ることだけは拒否します。
この本で私が注目したのは、第5章「復興から高度成長へ」の池田勇人の時代です。安保闘争で騒然となった世情を沈静化させるために、人心を政治から経済に向けさせた、そして安全保障などの問題は忘れ去られた、というのが歴史学の通説です。
しかし、池田総理にとって高度成長こそが、安全保障の問題でした。昭和時代を通じて日本の最大の脅威はソ連で、ソ連からの間接侵略を防ぐには高度経済成長が必要でした。国民全体がまじめに働いて豊かな暮らしができる社会になれば、政治を暴力で倒そうと考えるはずがありません。この時の日本は政府与党・大蔵省・日銀・財界が一体となって国を動かしていました。
今の時代と重ね合わせると良くわかります。中国や韓国の間接的侵略が始っている時に民主党は、国力を落とすようにとプロの官僚を排除しようとしました。しかし、失敗し逆に官僚に支配されているのです。
為政者は明快な目標を提示し、政府与党・大蔵省・日銀・財界が一体となれば経済成長は可能で国債問題は解決します。
国民全体がまじめに働いて豊かな暮らしができる社会を目指していることが国民に理解できれば、解決できます。



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