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 安全やリスクについて考える

269 2012年8月5日
 安全やリスクについて考える
 最近、テレビや新聞で「安全」とか「リスク」といった言葉を良く聞きます。規制強化となった「レバ刺し」「放射能汚染」、「原子力発電所の再稼動」、「オスプレイ」等安全性を問題にしていますが、マスコミが流す映像からイメージが先行して、絶対的な安全を求め十分に科学的検証されずにいます。
 経済用語のリスクの反対語としてリターン(利益)があります。あるリターン(利益)を求めるためには、リスクを負わなければなりません。もしリスクを受け入れなければ、リターンも得られないのです。リスクを受け入れることを拒否すると、別の異なったリスク、ときにはそれがより大きな負担・被害を受けることもあります。
 リスクを減らすことは必要ですが、まったく受け入れないということは不可能で、まったくリスクを受け入れないということもリスクが生じます。リスクは低いほうが望ましいので、危険性の小さい、被害の少ないものを選ぶ事は必要ですが、それにかかるエネルギー、コストなど、トータルで考えての選択が必要です。その上で、できるだけリスクを低減しなければなりません。
 リスクを考えるということは、単に危険を考えるだけではなく、様々な視点から、ある物事についてリターンとリスクを考え、それらを受け入れることです。
 「安全」を考える時、リスクの程度を見るためにリスク分析という手法があります。リスクとはある事象の発生確率とその事象の結果の組合せで判断します。
 具体的には、以下の3点から検討します。
どのようなリスク因子(リスクファクター)が存在するのか
  そのようなリスク因子がどれくらいの頻度で発生するのか
  そのようなリスク因子によりどの程度の損失を被るのか
 レバ刺しのリスクでみると、マスコミは「レバ刺し」の規制強化で6月末に駆け込み需要で加熱加工用のレバを生で食べさせている焼肉店の映像を流し、「レバ刺し禁止 誰のために規制するのか」「生レバーはそんな危険な物なのか」と社説に書きました。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/308242
 レバ刺しのリスク因子として、腸管出血性大腸菌は牛や羊の腸に生息しており、と場で厳重な衛生管理のもとで牛を解体しても牛の生肉や内臓への汚染リスクが残ります。さらに腸管出血性大腸菌は肝臓の内部に入り、レバの表面のトリミングや消毒では完全に除去することが出来ません。
 食中毒統計によると、1998年から2011年までに牛の生レバーを原因とする食中毒は推定を含め128件で患者数852人、うち腸管出血性大腸菌による事例は22件で患者79人だった。この間、牛レバーを原因とした死亡例はない。」
 ここで、リスクの頻度を間違えています。腸管出血性大腸菌は少量の菌で発症し、喫食してから発症するまでの潜伏期間が5日間あり、原因食が特定されず食中毒と判定されないケースが多く食中毒統計にはカウントされません。病院にかかり検査して腸管出血性大腸菌が検出された場合、感染症としての届出が義務図けられており、国立感染症研究所の報告では毎年腸管出血性大腸菌感染者は4,000人位あります。リスク因子から見て、牛レバや牛生食が年間半数の2000人の感染者を出していると想定されます。
 レバ刺しの危害は、腸管出血性大腸菌による食中毒では、過去にも死者を出すような大きな事故を起こしており、子供や高齢者、病弱者は重篤や死亡することもありました。「生レバーはそんな危険な物なのか」とんでもない理解です。私は一番危険な食品と思っていました。
 レバ刺しのリスクを少ない様な意識的な印象をあたえ、レバ刺しはそんなに危険ではないとの空気を演出し、その後、数件の食中毒を発生させ、ついには腸管出血性大腸菌O157に感染した千葉県の70代の男性が、多臓器不全で死亡しました。また、福岡市では弁当屋でO157の食中毒が発生し、従業員の便からも菌が検出されています。(感染経路は不明)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/312674
 レバ刺し禁止による不利益は、レバ刺しという嗜好品が単に食べれなくなる程度です。加熱すれば安全に食べれます。食品衛生監視員の時、提供している飲食店にレバ刺しでどの程度利益があり、もし、食中毒を起こしたらどれ位掛かるのか考えてみたら、そんなギャンブルしたらいけないと指導していました。
 放射能汚染については、福島の原発事故をテレビで見せられたら恐怖心が起こるのは当然ですが、高濃度の放射能は大変危険なのは分かりますが、低濃度でも危険、食品安全委員会の基準でも危険と言っている人が多くいます。ここで問題となっているのは、放射線はたとえ微量でも有害で、直線的な比例関係にあり、脱毛や白血球の減少、白内障などはしきい値があるものの、発ガンや遺伝子的影響についてはしきい値はないものと仮定する。いわゆる、安全な線量域はない、という説です。これは、ショウジョウバエにⅩ線を照射し、突然変異リスクを調べた実験である。
 それに対して、すでにヒトは、宇宙や大地から自然放射線を浴び、食物から放射性物質を取り込んでいる。年間平均で日本は1.5mSv、世界平均では2.4mSvにもなる。栄養素のカリウムは、体内で放射性カリウム40として、毎秒3000個から放射線を発する。いわゆる内部被曝に相当するが、これが年間約0.2mSvにもなる。 太古よりヒトは日々の暮らしの中で、放射性物質や放射線と共存関係にある。放射線は低量であればむしろ人体に有益であることが、さまざまな疫学でも明らかになっている。日本では玉川温泉や三朝温泉のラドンガスの効果がよく知られている。
国際放射線防護委員会の基準値はいかに策定されているか(2)
ヒトはDNA修復機能の無いショウジョウバエなのか、
http://health-station.com/new151.html
 低濃度の放射能のリスク因子によりどの程度の損失があるかを検証する事が必要です。広島、長崎の疫学調査や福島地方で甲状腺ガンの調査が有効でしょう。
 原発再稼動の問題については、リスクとベネフィットを考える必要があります。福島第一原子力発電所の事故原因は外部電源がすべて崩壊したことです。事故報告書を読まずともテレビの中継を見ていましたので私にも分かります。つまり、最大の原因は、原子力発電所を設計した米GE社や米WH社であり、その根底となっていた安全思想や安全設計に重大な落ち度があったことです。つなみの規模を想定してなかったことです。
 一番の原因が分かれば、十分な対策を取る事ができます。使える原発は安全性を高めて使うべきだろう。原発は止めたところで100%安全になるわけではない。原子炉建家の中には使用済み燃料棒が1000本以上も入っており、常に冷却水を循環させていなければならない。この使用済み燃料棒が処分できなければ100%安全にはならない。しかしその方法が見つからない。原発を再稼動させながら燃料棒を電力会社に安全にお守りさせることです。
 原発再稼動によるリスクと利益を考えると、電力の安定供給は国の安全に必要不可欠なものです。国及び個人の経済、雇用等に響し、電力不足は、国民の安全が損なわれます。、
 オスフレイは、機体の安全を問題としています。オスフレイは兵器でしょう。戦争になれば砲撃されることもあります。それでも地域の安全、国の安全を守るために必要です。国の安全を優先して考えるべきだと思います。
 日本は、不気味なもの、見えないもの、マスコミの流すイメージ等により、リスクが大きく形成されやすいようです。オスプレイによる人的被害と自動車による被害を比較すると自動車による危険性が高いです。自動車は利便性があり反対運動はおこりません。
国の規制について、マスコミはリスク分析をせずに書きます。食品添加物、残留農薬、BSE問題など社会問題になる様な大きなテーマは、その後健康被害はほとんど発生していません。みんながリスクを知り、予防対策が取られるからでしょう。低濃度放射能などマスコミが大きく取り上げるテーマは逆に人的被害は少ないでしょう。しかし食中毒は身近な割りにマスコミの取り上げ方が少なくリスクを知られていませんので、危険性が高いのです。



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