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 ボツリヌス食中毒の発生について

263  2012年5月6日

ボツリヌス食中毒の発生について

http://www.pref.shimane.lg.jp/life/syoku/anzen/eisei/topix/botulinum.html
 ボツリヌス菌は土壌に広く分布し、海や湖の泥の中にも存在する。瓶詰、缶詰、真空包装食品など嫌気状態において食品中で増殖し、強い毒素を作り、感染してからおよそ8~36時間後に吐き気、嘔吐、便秘などが起こり、脱力感、けん怠感、めまいを感じることが特徴、ボツリヌス菌による食中毒症状が進むと、物が二重に見えたり、言葉が出にくくなったり、まぶたの垂れ下がりや排尿困難、歩行因難などが起こるととともに、発熱はなく、意識もしっかりしているが、治療が遅れると呼吸困難などを引き起こして死亡する恐ろしい細菌として知られている。
 自家製の海産物や保存状態の悪い瓶詰、あるいは長期問流通する食品が原因となることもあり、過去の発生例では、いずし、自家製の野菜や果物の缶詰、輸入したキャビア、自家製の魚の燻製、からしレンコン、ソフトチーズなどがある。1984年に発生した熊本産のからしレンコンによる食中毒事件では14都府県で患者36名、死者11名を出した。

 1984年の熊本産のからしレンコンによる食中毒事件は、当時、私は博多保健所で食品衛生監視員をしており、博多駅などの販売先の調査を行い、福岡市環境衛生研究所で収去したからしレンコンからボツリヌスA型毒素を検出しました。
 この事件の概要や原因追求は以下に詳しく調査結果を発表しています。
からしれんこんによるボツリヌス中毒事件の概要
http://idsc.nih.go.jp/iasr/CD-ROM/records/05/05702.htm
原料のレンコンを加工する際に滅菌処理を怠り、なおかつ真空パックし常温で保管流通させたために、土の中に繁殖する嫌気性のボツリヌス菌がパック内で繁殖したことが判明した。
事件はなんらかの特殊な事情でからし粉にボツリヌス菌の微量汚染がおこり,これを使用した真空パックのからしれんこんが嫌気性菌の発育に好適となり、流通過程で常温状態が相当期間の後に有毒化が進んだために生じたものと考える。

日本包装学会誌V01.7のNo5(1998)
真空包装辛子蓮根によるA型ポツリヌス中毒事例に基づく辛子蓮根製造過程のHACCPプラン作成の試み HACCPシステムによるボツリヌス中毒防止に関する考察(1)
http://www.spstj.jp/publication/thesis/vol7/Vol7No5-2.pdf
 HACCPプラン作成のための真空包装辛子蓮根によるA型ポツリヌス中毒の事例発生の原因について実験的・理論的考察によれば、蓮根の穴に辛子味噌を詰めて熟成すると、辛子味噌が体積を増し、蓮根の外に出てくる。これを再生利用していたと推定した。再生辛子味噌は十分ボツリヌス菌が発育する条件であった。また、再生工程での辛子味噌の腐敗防止のために加熱殺菌を行うが、その後の温度管理不良により、ボツリヌス菌が辛子味噌の再生工程で一次増殖(再生辛子味噌中での増殖)したものと推測した。それ以降の工程で、増殖(辛子蓮根中での増殖)を制御できなくて事故が発生した。

 からし味噌の再生利用と加熱殺菌工程以降の温度管理が不十分であったとしている。これは、加熱したから、真空包装だから大丈夫との思い込みがあり、芽胞菌の危険性を理解してなく、安易に真空包装を採用したことが原因の1つであったものと推測されます。
 食中毒は知識不足の思い込みが原因となるケースがままあります。酸素を遮断すると大丈夫と思い、脱酸素剤の使用や真空包装で保存性が高まると思い込みます。レトルト食品と通常の加熱だけで真空包装すると形状が同じのため、勘違いするのです。レトルト食品は115℃まで加圧殺菌でボツリヌス菌やウエルチ菌の芽胞を殺しますが、100℃までの加熱では、芽胞は生き残り常温で芽胞から増殖しますので、冷蔵保管でせいぜい1ヶ月です。
 原材料の芽胞汚染は防止できないため、原材料の十分な洗浄、調理器具や手指の洗浄殺菌と食品中での芽胞の発芽・増殖を抑制する温度管理が重要です。発酵食品においてはpHの制御を行うこと。


 
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