スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

JR事故と衛生教育

97 2005年6月5日
JR事故と衛生教育
 JR西日本福知山線で多数の死者を出すという大きな列車事故が起こりました。会社の対応やその後のマスコミ報道を見ていると、私には、雪印の黄色ブドウ球菌食中毒事件がダブって見えてきます。今回は、JR事故と衛生事故について考え、ここから衛生教育のあるべき姿を探ります。

 マスコミ報道から判断すると、JR西日本のシステムは、精密なダイヤ、厳格なマニュアル、作業手順書、それを守らせるための教育手法として、日勤教育(再教育)という恐怖教育を含む強制的な手法のように見えます。このような上からの命令型方法はそれなりに効果はあるのでしょうが、職員を思考停止状態にする恐れがあり、職場が暗くなり、事が起こると責任追及型になります。事故直後に責任逃れと見られるような置石説を発表したり、事故が発生しているのにボーリングやゴルフに行ったり、それがまた内部告発的に報道されてしまいます。

 一方、JR西日本のシステムが、列車ダイヤ維持と安全輸送という2つの大きな命題を達成するための判断基準がきちんとできているのか、危害を予測する考えが教育されていたのか疑問です。「スピードを出し過ぎたらどうなるか」「遅れた時の是正措置としてスピードアップはどこまでゆるされるか」というような事が十分に教育されていたのかどうかです。速度をコントロールするATSを採用してないということは、列車ダイヤ優先で危害を全く予測してなかったものと思われます。

 食品衛生の分野でも食中毒が多く発生しています。そこで、この列車事故を他山の石として、食品事故をなくし、品質の高い食品を作る衛生管理はいかにするべきをは考えてみましょう。

 食品の安全性を確保するため、行政、生産者、営業者、消費者の責務・役割が定められ、事業者による自主管理の促進の方向で関係法令の改正が行われています。飲食店や食品営業者が守るべき食品衛生上の基準としの「食品衛生管理運営基準」の改正が都道府県や指定都市で行われており、東京都のホームページに改正された東京都の衛生措置の基準が掲載されています。

 東京都の「食品衛生管理運営基準」は厚生労働省が出した「食品衛生管理
運営基準」のガイドラインと比べてわかりやすく構成されています。具体的
に見ると、
(1)リーダー:食品衛生責任者を置かなければならない
(2)プラン:この基準に基づき、具体的な要綱の作成に努めなければならない。適切な清掃、洗浄、消毒及び殺菌の方法、廃棄物の保管及び廃棄の方法を定め、そ手順書の作成に努めなければならない
(3)ドゥ:衛生教育として、基準または要綱は、従事者に周知徹底させなければならない。調理等が衛生的に行われるよう、従事者に対し、衛生的な取扱方法、汚染防止の方法その他の食品衛生上必要な事項に関   する衛生教育を実施すること
(4)チェック:定期的に製品検査、ふき取り検査等を実施して衛生管理状況を検証する
(5)アクト:必要に応じてその内容を見直すものとする----。
 つまり、マネジメントサイクルの1つである計画(plan)、実行(do)、評価(check)、改善(act)のプロセスを順に書いているのです。

 具体的な方法としてポケットに入る位の手帳のページの左側に作業手順やルールを切り抜いて張り付け、右側は空白にしておき、自分で操作に関するメモを書けるようにしておきます。現場でその通りやってみて、「それをしなかったらどうなるか」という危害要因分析。「きちんとできたかどうか」の検証方法。「それができてない時はどうするか」という是正措置を考えてメモっておくことです。

 それと、ちょっと気がついたことを行動してみる。ちょっと気がついたことを話し合う。できるだけ現場の意見をくみ上げる。人は上から言われると反発しますが、自分たちの意見が反映されると分かると考えるようになります。3人寄れば文殊の知恵といいます。出来るだけ多くの人が1つの目的に向かって考えると良い知恵がでます。

 こうすると、各人の職場での役割が明確になり、働きがい、生きがいが生まれ、さらにアイデアが生まれます。マネジメントサイクルをうまく回転させるためには、衛生教育が重要となります。衛生教育には、知識を教える教育と計画を実行して貰うための教育があります。従来は知識を教える教育が主となり、なかなか計画を実行するのが難しいことでした。短時間少人数で話し合い1つのテーマを勉強すれば効果的です。

 「なぜそれをしないといけないか」「それをしなかったらどうなるか」「やり方のポイント」をきちんと理解することが大事なのです。JR西日本の日勤教育という上からの締め付けは、大失敗でした。参画・巻き込み手法でルール作成に現場の意見と知恵を入れて、作られたルールはきちんと守り、常にその結果について検証していくという手法はISOやHACCPというシステム運用の要となります。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

consalmasa

Author:consalmasa
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。