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食品添加物と健康食品、リスクが高いのはどっち?

93 2005年3月20日
食品添加物と健康食品、リスクが高いのはどっち?
 先日、九州のある大学から「外食概論」の一環として食品衛生のお話をして欲しいという依頼があり、「食品の安全を守るシステム」という題で講義をしてきました。食品添加物と健康食品の安全性について、世間が感じていることと私が日頃感じていることとあまりにギャップが大きいので、それについてお話ししてきたわけです。

 まず講義の冒頭、「食品添加物と健康食品、どちらが危険と思いますか」と質問してみました。やはり、ほぼ全員が食品添加物に手が上がりました。では、実際には食品添加物と健康食品どちらが事故が多いのでしょう。

 食品添加物は過去に森永ひ素ミルク事件やカネミ油症など大きな事故はありましたが、近年は、使用基準違反や表示違反があったものの、身体に影響するような大きな事故は起きていません。大きく報道されたもので記憶に残るところでは、チクロやAF2、過酸化水素などでしょうか。新しい知見による発がん性の疑いで、それまで食品添加物であったものが事故をきっかけに禁止されました。

 しかし、健康食品では昨年も死亡事故がありました。肝臓に障害を与えたりと数多く被害を与えています。もちろん、すべて危険なわけではありません。玉石混交の状態にあります。

 食品添加物とは、食品の加工や保存の目的で、食品に添加、混和などの方法によって使用するもので、化学合成品や天然の物があります。その歴史を振り返ると、明治時代に有害物質を含む着色料が健康被害を与えたことから、「危険な食品添加物は使用禁止」とされ、警察行政が対応したことに始まります。このように、食品添加物は危険なものがあるという認識は早くからありました。そのため、安全を守るシステムとして、早くから法律で整備されています。それが食品衛生法のはじまりです。

 食品でないものを保存や着色の目的で食品に加える添加物は、自由に使ってよいわけでなく、登録制で認められた物質だけが使えるのです。登録するには、医薬品並みの厳しい毒性検査を行い、その検査結果を含めて薬事・食品衛生審議会が審査し、食品添加物公定書に記載されてはじめて使用することができます。保存料などは使用するに当たって厳しい条件がつき、使用できる食品や使用量が決まっています。食品添加物は表示方法も定められています。

 添加物公定書で決められた使用基準は、それがきちんと守られていくかどうかをチェックする必要があり、保健所の食品衛生監視員が検査を行っています。食品衛生監視員は、食品関係施設に立ち入って施設を調査したり、検査のために食品を無償で取っていく「収去」という権限を持っていますので、抜き打ちで製造所や販売所を訪ねます。

 言葉のイメージで「食品添加物は悪く、健康食品は良いもの」と決め付けないことです。食品添加物は、がんの原因になるのではないか、と不安を持っている人が多いことだと思いますが、国立がんセンターの「がんを防ぐための12カ条」には、バランスのとれた栄養、食べ過ぎを避け、脂肪は控えめに、酒、たばこ、塩辛いもの、熱いもの、焦げた部分、かびの生えたものに注意とあり、と記載されています。気をつけるのは、普通の食品であり、食品添加物については特に書かれてはいません。

 一方、健康食品という言葉には定義はなく、「健康によいと称して売られている食品」です。食品は基本的には規制はなく、健康食品の中には今まで食べる習慣がなかったものもあります。健康食品は許可も届出も必要なく、表示規定がある程度です。もちろんすべての健康食品のリスクが高いというわけではありませんが、健康食品による苦情も健康被害も多く発生しており、安全確保は業者まかせです。

 食品添加物は使用方法を間違えると危険だからこそ、安全を守るためのシステムが確立していて、普通の食生活送っている限りは大丈夫です。言葉のイメージとは逆に、健康食品は規制が少ない分、市場には危険な物も出回っており、マスコミが「これがよい」と報道すると、それを過剰に
摂り過ぎるという弊害も指摘されています。次回は、このマスコミ報道の影響などについて、考えてみたいと思います。
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