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300件のヤバイ!をマニュアルに盛り込んで事故防止

72 2004年5月2日
300件のヤバイ!をマニュアルに盛り込んで事故防止
 4月14日、鳥インフルエンザ終結宣言が出されました。これで、一応終わったように見えますが、新たなリスクが発生しており、油断は禁物です。鳥の病気は終わったのですが、卵によるサルモネラ菌食中毒のリスクは高まっているのです。

 どういうことかといいいますと、鳥インフルエンザの事件で卵の消費が落ち込んでいます。生き物ですから簡単に生産調整ができませんので、在庫がかなり残っていると思われます。2週間以上経った卵は加熱用にすれば問題はありませんが、生食用と加熱用では単価が違ってきますので、2週間以上経過した卵も生食用で出荷される可能性があるのです。

 以前サルモネラ食中毒を起こしたホテルで、卵の検収で10%の食塩水に卵を入れるチェック方法を実行したところ、結構な数の卵が浮いたのです。古い卵は炭酸ガスが溜まるので、浮くのです。その浮いた卵を割ってみると、普通は白味のプルンとしたところに力がありません。さっそく返品したそうです。コツは、全品検査するのではなく、浮いた卵のみ。割って検査するのも納入業者の前で行い、悪ければ即返品。続けば業者を変えることです。コストはほとんどかかりません。

 この方法は、簡単なマニュアルとして覚えておけば、どこでも活用できるものです。さて、マニュアルといえば、ある福祉施設の栄養士さんから、「衛生管理マニアル」や「危機管理マニュアル」を作りたいとの相談を受けました。今度の6月には、名古屋で開かれる「異物混入防止対策」セミナーで、食品事故防止のためのマニュアル作りについてお話することになっています。昨今、マニュアル作りに対する機運が高まっていると感じます。

 衛生管理のマニュアル、異物混入防止のマニュアルを作る時、危害分析をしっかりする必要があります。食中毒の危害要因は、原材料に由来するもの、人に由来するもの、施設、設備に由来するものがありますが、特に一般的には、原材料に由来するものと、人に由来するものの対策が弱いのではないのでしょうか。

 そこで、原材料の受け入れ時のチェック、生食用や調理済み食品の仕入れ先、製造所の査察、検査結果の提出、従事者の健康チェック、手洗いの徹底などは、どのようにすれば効果的なのかについて考えてみましょう。

 六本木ヒルズ森タワーの自動回転ドア事故で子どもが死亡しました。すると、実はそれ以前に怪我などの苦情が30件近くあったと、後から出てきて驚いたのは記憶に新しいところです。労働災害、仕事における失敗の確率の法則に、「ハインリッヒ(1:29:300)の法則」というものがあり、その法則にもぴったり合致します。

 ハインリッヒの法則とは、1件の新聞種になるような大きな事件の前に29件の顧客の苦情があり、それ以前に300件の社内苦情とかヤバイと思ったことがあるというものです。その「社内苦情とかヤバイと思ったこと」をできるだけ汲み上げて改善し、それによって顧客の苦情を減らし、1件の新聞種を事前に防止することが重要です。

 1件の事故の背後に潜む300件のヤバイことは、マニュアルに盛り込むと大変効果的ですが、そのためには、従事者の参画が不可欠です。ISO9100の「品質マネジメントの8つの原則」にも、「人々の参画」の原則が謳われていますので、次に引用してみます。

●人々の参画:すべてのレベルの人々は、組織の要であり、彼らの全面的な参画によって、組織の便益のためにその力を発揮することが可能となる。
・改善・向上のための機会を積極的に探す
・自身の能力、知識、経験を強化する機会を積極的に求める
・チームやグルーブの中で知識や経験を自由に共有する
・組織の目的を促進する上で改革的で創造性を発揮する
・自身の仕事から満足を引き出す
・組織の一員であることに情熱を示し、誇りにしている

 「人々の参画意識」を得るには、教育が大事で、教育・訓練プログラムを作ることが大事です。そのためには、講義形式だけの従来型では不足で、1週間に1つのテーマを全員で学び、考え、提案させることです。私も、そうした活動に役立つように、「食中毒を防ぐ50の知恵」というCD-ROMを作りました。

 テーマごとに「なぜそれをしないといけないか」「それをしなかったらどうなるか」「やり方のポイント」といったように、A4版1枚にイラスト入りでまとめました。従事者の衛生教育用資料として、広くご活用いただければと思います。

 手洗いを参加型の研修で行うと、「なぜ手洗いしないといけないか」「やり方のポイント」が理解されるようになり、参画意識が向上すると手が抜けないようになります。トイレの中まで上司の目は届きませんが、同僚の目はあります。「トイレの手洗いに温水が欲しい」との提案があれば、一歩前進です。きちんと洗おうとすれば、冬の冷たい水は辛いですから
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