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食中毒予防撲滅に向けて情報発信

65 2004年1月18日
食中毒予防撲滅に向けて情報発信
 私は、内閣府食品安全委員会の食品安全モニターに登録しています。今回「食の安全確保に向けた地域における先駆的取組などについて」という課題が与えられ、「情報発信による食中毒予防」という題で、食品衛生監視員をやっていた現役時代の経験を書きました。それは、「相手が欲しいと思う時にタイムリーに情報を出すことが食中毒予防に効果がある」と実感しているからです。
 1997年、当時私が福岡市博多保健所に勤務していた頃、管轄内でサルモネラ食中毒が集中的に発生しました。鶏卵と推定されるのですが、どこの養鶏場の卵かは分かりませんでした。これでは原因食品を取り除くことはできません。しかし、同じ様な食中毒がその近隣で発生し続けました。

 そこで、それまでの事例から、どうしたら同様の食中毒が起こってしまうのか、共通の条件を探し出すことにしました。卵にはインエッグといって、5000個に1個の割合で卵の内部がサルモネラエンテリティディス菌に汚染されているというリスクがあります。ただ、新しい卵は菌量が少ないことが分かっています。では、なぜリスクが低い卵で100人規模の食中毒が起きてしまうのでしょう。
 それは、古い(賞味期限表示のない)卵を使い、まとめ割りをし、十分加熱せず、そして調理場内での2次汚染--。サルモネラ食中毒が発生するのはこれらの条件が重なった時です。生で食べる卵かけご飯ですと、個人では1人1個ずつ食べますから、5000人に1人発生しますが、卵が新しいと発症しません。ですから、卵による大きな食中毒を防ぐのは、難しい理屈は不要です。それでも、02年のサルモネラ菌属の食中毒件数はトップでした。

 私はこの状況に対して、「何とかしなくちゃ」と思い、食中毒のリスク情報をファクスで営業者に発信することにしました。1年後のアンケート調査では、有難いことに50~60件の送信で、そのコピーが毎回8000枚程度回っていることが分かりました。
 これは営業者に大変好評でしたので、翌年から社団法人福岡市食品衛生協会の会員希望者約600カ所にも、毎月送信を始めました。そのためかどうかは分かりませんが、福岡市では3大食中毒のと言われているサルモネラ、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌による食中毒患者数は激減しました。
 同じ頃から個人でホームページを立ち上げ、メールマガジンを発行し、リスク情報を出し続けています。03年から従事者の教育用として、ファクス通信「食中毒を防ぐ50の知恵」(有料)も、毎週送信しています。

 これまた手前味噌ですが、日刊スポーツの 『あなたの隣の感染症』というコラム執筆にも協力させていただきました。発行部数200万部で食中毒関係は4回連載されましたので、延べ800万人の方に読まれたことになります。
 このように、食品衛生コンサルタントという立場で、全国の食品関係者に向けて効果的な情報発信をし、食品による事故を少しでも減らしていくのが私の願いです。
 昨年12月24日に、米国でBSE(牛海綿状脳症)感染牛が見つかり、同国からの牛肉が輸入禁止となっています。米国農務省の役人が急きょ来日し、話し合いが持たれましたが、日本の輸入禁止解除の条件の全頭検査には、すぐに応じる気配はないようです。

 このニュースは、食品・外食業界で書き入れ時の忘年会・新年会シーズンを席巻しましたが、餅を喉に詰まらせて死ぬリスクの方が高いことは意外と実感できません。実際、餅による事故は起こっています。私は、こうした意外な食品リスクについても、積極的に取り上げて、情報発信していきたいと思っております。
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