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食中毒は従来の常識だけでは予防できない

47 2003年4月6日
食中毒は従来の常識だけでは予防できない
ノロウイルス食中毒は従来の常識だけでは予防できない! ◇◆◆◆

 ノロウイルス(小型球形ウイルス)による食中毒が発生しています。例年ならカキのシーズンが終わったら、このウイルスによる食中毒も終わりになるのですが、今年は少し違うようです。

 私のところに、メールでご相談があった事例について書いてみます。東京品川の老舗の料理屋さんでした。固有名詞を外したやりとりの全文は私のホームページに4月末まで掲載します。他からはリンクしていませんので、ここから行ってください。

  http://plaza19.mbn.or.jp/~abcq/WI-mail.htm
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3月21日メール
実は、つい近日、私共ご提供の御弁当を召し上がった幼稚園児並びにその父母の一部が、食べた後36時間を過ぎて、腹痛・嘔吐・下痢等の症状に見舞われ、風邪と食中毒の両面から保健センター指導のもと現在調査中であります。日頃から衛生についてはうるさく指導しており、また同じものを召し上がった他のお客様にヒアリングしたところ、何の異常もないため、
恐らく風邪ではないか、と思って(祈って)おるのですが、これをよい機会に、従業員一人一人が衛生についてきちんと自覚を持ってほしいと考え、食中毒についての教育をきちんと行いたいと考えております。

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3月23日メール
やはりノロウイルスでした
さて、残念なことに、私共の原因で、食中毒を引き起こす、という結果になってしまいました。

簡単ではございますが、内容ご報告申し上げます。
19日(水)、患者数は30数名を超え、増加傾向にあるとのこと。喫食していない患者の家族も発症しており、細菌性食中毒ではなく、感染能力の高いウイルス性食中毒菌、ノロウイルス(小型球形ウイルス)と保健所は推測。

21日(金)、他地域保健所で検便を行った患者1名よりノロウイルスが検出される。食中毒の可能性が高まる。

22日(土)、患者多数並びにWI従業員2名からノロウイルスが検出される。従業員のうち1名のノロウイルスが患者のものと同タイプ、遺伝子レベルの検査がはじまる。

保菌者であった従業員は、13日(木)未明より14日(金)にかけて嘔吐、14日(金)は休みを取らせ、医者へ行かせるも、診断は風邪、15日には出勤しており、その者が手洗い不十分、二次感染への注意が不足していた為、食中毒(ウイルス感染の大幅拡大)を引き起こしたと考えられる。


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3月25日メール
実は、先程保健センターより連絡があり、私共従業員の保有しているノロウイルスと、園児のみなさんのノロウイルスの遺伝子タイプが違うということが判明しました。保健所は、ノロウイルスの遺伝子まで調べ上げ、私共ではないと証明してくださいました。

意見 ---------------------------------------------------------------
 ノロウイルス(小型球形ウイルス)は、食中毒と感染症の両面から調査を行う事が大事です。検便からノロウイルスが検出されたから即食中毒だとは断定できません。患者の発生パターンを調べ、ピークが1つなのか、複数なのか、従事者から検出された場合、発症時間に違いがあるか等を見ます。同時に食べた食事が原因と推測される場合ピークが1つになります。(単一暴露)従事者が先行して発症していれば、従事者が感染源の可能性がありますし、患者とピークが一緒であれば、同じ感染源で感染したと考えられます。
 
 遺伝子レベルの検査が出来るようになり、ノロウイルスの遺伝子の塩基配列(シークエンス)により、正確にわかるようになった。上のケースの場合従業員が幼稚園の患者より先に発症しており、2次感染が疑える状況でしたが、喫食してない家族からも発症していることもあり、詳しい検査を行ったものと思う。
保健所の素晴らしい判断です。

 ノロウイルスは学校給食でも起こっておます。コッペパン、バターロール、きなこねじりパンと外部委託食品が原因食となっています。パン工場の従業員からノロウイルスが検出され、その従業員の手からの2次汚染と推測されています。このように、調理場の衛生管理だけでなく外部委託品についても注意が必要です。

 従来食中毒は、食品中で菌が増殖し、多数の菌を摂取することで発症するという概念でしたが、ノロウイルスは少量で(10~100個)で感染するので、食品に付着しただけで発症します。食中毒予防の3原則「増やさない」が通用しません。

 ノロウイルスの最大の汚染源は手であり、2次感染予防として手洗いが第1です。有効な消毒薬がなくノロウイルスの効果的な手指の消毒はなく汚れを落とす洗浄が主となります。ノロウイルスは「手口感染」により広がります。

 ノロウイルスの症状は、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢といった胃腸症状が主ですが、感冒様症状を伴っており、風邪と混同することがあり、個人の健康管理と自己申告する自覚と責任が大事です。

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