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不二家問題を企業の危機管理として生かす

136 2007年2月4日
不二家問題を企業の危機管理として生かす
 年初めから不二家の消費期限切れ原料使用問題がマスコミで大きく取り上げられ、同社は存亡の危機に瀕しています。この問題の報道では、雪印事件を引き合いにして、実態以上に「悪いこと、とんでも無いこと」と語られている場面が一部にあり、食品衛生管理の立場としては気になるところです。

 市販の牛乳はほとんど賞味期限表示ですが、今回の問題の牛乳はなぜか消費期限になっています。賞味期限は安全率を見ており、期限が少し過ぎても保存状態によっては安全に食べらることもありますので、「これくらいなら良いだろう」という判断の甘さがあったものと思われます。その判断の甘さが全社に蔓延していたということでしょう。

 今回の不二家問題は、一部の報道で雪印事件をことさらに大きく引き合いに出し、「教訓が生かされていない」と書き立てました。ただ、雪印事件とは似ているところもありますが、まったく同じように語ることのできない面もあります。

 雪印事件は1万人を超える大きな食中毒事件に発展しました。日本版HACCPである総合衛生管理製造過程を取得していたことから、原材料からの危害分析が十分にできる環境にあったにもかかわらず、そして過去に黄色ブドウ球菌による食中毒を過去に経験していたにもかかわらずです。

 不二家の場合は、「消費期限を1日過ぎた牛乳でシュークリームを製造販売した」ことは、製造メーカーとして安全確認義務違反であり許されないことではありますが、雪印事件と並ぶほどではなかったのではないでしょうか。食品衛生上の危害に直ぐに結びつくとも言い切れません。加工食品の場合、メーカーの責任において消費期限つけるため、消費期限前の牛乳を使用したとしても、その商品の消費期限は原材料の消費期限を越えているケースはあります。もっとも、その後社内基準の設定が国の基準を大幅に逸脱する極めてずさんな状況であることが明らかとなり、企業モラルが大いに問われることになりました。

 食品衛生の観点からは、不二家問題は雪印事件ほどの危害点がなかったとしても、消費者からの信頼感が揺らいだ点は同じです。したがって、今回のケースを企業の危機管理として生かすことが大事です。弁当、仕出し、食品製造工場では、製品アイテムが多くなると使用食材も増え、消費期限、賞味期限、包装された食品の開封後の日付け管理と、結構難しい作業があります。

 テレビ報道によれば、工場長はコスト削減にこだわったからと言っていましたが、消費期限切れの食材を見つけた時こそが、無駄の削減、経費削減、利益を上げるチャンスだったのです。

 そこでまず、なぜ期限切れの食材があったのかを検討します。製造計画と原材料の仕入れの連携不足、先入れ先出しなどの在庫管理の不適、期限切れか期限切れ近くの商品を安く仕入れた(このケースは強く指弾されるべきです)などの原因を考えます。その対策として工場内に期限切れ食材が出ないように計画し、食材の廃棄という無駄を省き、品質を確保し、不必要な在庫を減らすといったことをしていけば、将来大きな利益に結びつけることがきたたはずです。

 優れたシステムについて以前に書いた拙文を参考にしてください。そこで書いたキユーピーでは、パートさんの「配合ミスを減らしたい」との提案で2次元バーコードのシステムを開発し、原材料の在庫削減を徹底しました。その結果、近くに借りていた倉庫が不要になり、賃貸料など経費削減とこのシステムを使っての新規ビジネスを立ち上げたのです。
見た!感動した!キユーピーのトレーサービリティ

 皆さんの工場に過剰在庫はありませんか。冷蔵庫、冷凍庫、倉庫は整理整頓されてますか。漬物や佃煮の開封後の日付け管理はしてますか。チェックして記録を付けていますか。この辺りに大きな無駄とリスクが潜んでいます。

 今回は、内部告発によって見つかったのではないかと言われています。内部告発者は米国ではホイッスル・ブローワーとよばれます。笛を吹いて警鐘を鳴らす人という意味で、サッカーの試合でルール違反があると笛を吹いてイエローカードを示す、あの審判員のことです。

 企業の不正や不都合など内部告発になりそうなことでも、社内にそれを聞き入れて正したり改善するシステムがあれば、ガラス張り経営が実現し、強い会社を作ることができます。そのようなシステムを持つことは、経営者は企業理念や目標を明確にし、社員全員に本来会社があるべき姿を示し、それに向かって一丸となって集結こと前提にもなります。

 そのためには、何より基本的な衛生管理である「食品衛生7S」の整理・整頓・清掃・洗浄・殺菌・しつけ・清潔を基本にして、徹底的にしつけ教育を充実させ、提案制度でパートも含め改善活動に参画できるシステムを作りあげ、全員が前を向いて仕事に取り組むことが急務です。それが危機管理の要点です。
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