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タイ・チェンライのフリーズドライ工場に見る国際品質基準の威力

127 2006年9月24日
タイ・チェンライのフリーズドライ工場に見る国際品質基準の威力
 この夏、関西を中心に食品衛生の研究活動や意見交換をする食品安全ネットワーク(米虫節夫会長)が、「タイ(Thailand)ISO/HACCP研修会」を実施するというので、わが国が多くの食品を頼る同国の食品衛生の状況はどうなっているのか、参加してしっかりとこの目で確かめてきました。チェンライやチェンマイの食品工場や農園を視察しましたが、農産物の栽培方法、肥料、農薬の使用などの指導、検査を厳格に行うなど、HACCP、ISO9001というシステムが有効に働いた工場であると実感しました。

 タイ北部のチェンライにある日系のタイコスモスは、日本人3人と現地の従事者150人で運営される、フリーズドライ(冷凍乾燥法)の野菜を製造する工場です。国際規格のISO9001、HACCPを認証取得しています。視察時は、主力商品である即席麺用の刻みネギを作っていました。

 原料の小ネギは、自社の農園で作っています。農園では、過去3年以上にわたり無農薬、化学肥料、土壌改良剤などを使用せず、有機的な手法で栽培されていることを農林水産省が定める有機JAS認定を取得しています。

 フリーズドライは、血液製剤にも使用されている手法で、新鮮な食品をビタミンやミネラルなどの栄養分と香りをそのまま確保、保存しながら乾燥させる食品乾燥技術です。具体的には、次の方法で行います。
1)品物をマイナス30度からマイナス40度で完全に凍結させます。
2)フリーズドライ装置に入れます。
3)1気圧の1000分の1以下になるまで空気を抜いて真空状態にします。
4)少しだけ熱を加えて凍結したまま水分子(氷結晶)を固体から気体に変 える「昇華」という形で乾燥させます。
5)最も優れた特徴は、水に戻した場合、短時間で、元のみずみずしい状態に戻ることです。
6)この理由は食品の水分が入っていった場所(空間)が通常の温熱乾燥と異なり、収縮せずにそのまま水分があった時と同じ空間が確保されて多孔質に仕上がっているため、復元性・溶解性が良いためです。

 刻みネギをフリーズドライで製造すると、保存性を発揮し、軽量で輸送にも耐えますので、他社との品質競争でも優位に立ちます。また、ISO9001、HACCP、オーガニク認証のシステムを活用して食の安全と品質向上を図っています。

 具体的にこのシステムにどうやって落とし込んでいったのかをお伺いすると、従事者の意識改革を行うことから始めたとのことです。まず、各部署にユニットリーダーをおき、HACCPで作成したマニュアル(作業手順書)に基づいた作業をきちんと実行させるよう責任を持たせ、検証し、部下の従事者を従わせるように指導してきたそうです。そのため、各ユニットリーダーのミーティングを行い、会社の方向性、数値の見方も指導してきたといいます。特に挨拶をきちんとするように指導したと強調されていました。結果として、従事者の定着率も向上しているそうです。

 工場内はよく整理、整頓され、清掃もよくできていました。何より手を合わせ、「サワディカー、サワディカップ」とにこやかに挨拶する様子は、とても気持ちの良いものです。各部署にはPDCAの標語が掲げられ、工夫、改善の跡も随所に見られます。私たちとの意見交換会でも、良い意見は取り入れていこうとする積極的な意欲が感じられ、さらなる発展を予感しました。

 乳業メーカーの食中毒事件以降、日本ではHACCPの印象はあまりよくありません。一方、タイでHACCPのシステムを上手に使っている工場では、日本より高いレベルの安全管理や品質管理ができているとの好感を持ちました。外国の工場ですと、すぐに視察して食の安全や品質がしっかりしたものであるかを確認して購入したり契約することは困難ですので、グローバルスタンダードであるISOやHACCPの認証状況で判断することが合理的です。外国産であろうと国産であろうと努力している企業はこれからもできるだけ紹介していきたいと思います。
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