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ピンチこそチャンスだ ありがとう

118 2006年5月7日
ピンチこそチャンスだ ありがとう
 ある懇親会で「ピンチこそチャンスだ。ありがとう」という卓話を聞きました。内容はあるスーパーマ-ケットの社長の体験です。私はこの言葉に、確かにそうだと共鳴しました。平坦な道を着実に歩くことは大事ですが、ピンチの時こそ大きく道が開けてくることもあります。個人的な経験を踏まえて、ピンチの時にどう考えるか、どうすべきかを書いてみます。

 食品衛生コンサルタントを始めて4年目になります。その前は、福岡市で
食品衛生監視員を通算18年経験しました。現役の頃は、エイズ関係のボランティアをしていたこともあり、上司から煙たがられる存在で認められていませんでした。私は民間企業に7年勤めた後、中途で市役所に入庁しました。同じ年の入庁組には、団塊の世代の人がたくさんいます。同期がたくさんいると景気が良いのですが、年月が経過すると、当然ながらポストが不足してきて、競争が激しくなります。

 ある時、男女別、年齢別の人口構成グラフ、人口ピラミッドを見ました。定年後の人口構成が見えて、団塊の世代が退職する頃、私がどういう状況に置かれるのか想像できました。そして、考えたのですが、定年まで出世競争を一生懸命してその後どうなるのか。人生80年です。定年後まだ20年あります。私は年上ですから同期の中では早く退職します。役所から紹介される仕事は、3、4年で団塊の世代が退職してきますのでおしまいになります。

 先輩を見ていてもあまり良い再就職先はありません。その中で比較的食品衛生関係は民間に仕事がありました。出来るなら残りの人生は自分で構築したいと50歳前くらいから考えていました。自分で何かしたい。何ができるか考えていました。それも、クリエイティブな仕事をずっと続けたいと思い、色々な方面の可能性について探っていました。

 そして96年、まさに私にとってピンチが訪れました。私の管轄でサルモネラ食中毒が集中的に発生したのです
 http: //biotech.nikkeibp.co.jp/fsn/kiji.jsp?kiji=461 
97年、全保健所の課長、係長が集まる事業方針説明会では、名指しに近い形で「博多の食品係長! この食中毒発生状況は何だ。何をしてるか」と私は叱責を受けました。

 このピンチの時に「何とかしよう」と考えました。係内の会議で「発想を変えて食中毒事件処理をしない方法を考えよう。一連のサルモネラ食中毒事件は、大量に鶏卵を使う所、同じ地域、狭い範囲に繰り返し集中して発生しています。これから考えると根本的要因は、サルモネラに汚染された古い鶏卵が出回ったものと推定されました。つまり、鶏卵を選ぶ、新しい鶏卵を選ぶ、仕入れ業者を選ぶことが肝腎なのです。鶏卵のリスクを事業者の購買担当に伝えることが効果があるのではないか」と意見が出ました。

 さっそく、鶏卵を大量に使用する事業者のトップに集まってもらい、緊急食品衛生講習会を開きました。さらにFAX情報サービス、チラシなどにより、何の食品が、どういう行為がリスクが高いかをきちんと伝えて、その対応策をあらかじめ取らせる方法で食中毒を予防すること重点を移しました。この方法で食中毒という危害は防げるという確信を持つことができました。翌年から細菌性の食中毒は激減しました。FAXを受け取った企業から役に立ったと感謝の言葉がありました。つまり、それは、HACCPのHA(危害要因分析)の考え方なのです。

 試行錯誤で行動したことの経験が定年後食品衛生コンサルタントとして自営の道を目指す原動力となりました。それと、そのころからHACCPに興味を持ち、民間の飲食店、食品工場、機器メーカー、行政と一緒になってHACCPの異業種交流会に参加して、HACCPを学んできました。この頃の仲間が今の私の仕事に大きく役立っています。HACCPというシステムを取得し認定を受けるのはお金もかかりますし、容易ではありませんが、危害の情報を得て危害に対する対策をあらかじめ取っておくことはすごく効果があります。

 まさに退職後はこの方面の仕事に進もうと、定年まで現場の係長で通しました。58歳と早めの退職を決意し、この経験を書いて出版しました。テレビから話があり、30分のドキュメンタリ番組にも出演しました。まさに、「ピンチをチャンスとして、ありがとう」です。これからもお役に立てるような仕事を目指していきたいと思います。

 食中毒事件などで失敗した飲食店でも、その後食品衛生に一生懸命取り組んで衛生レベルがずいぶん向上し営業成績が向上したところはたくさんあります。一方で、食中毒事件を起こし、その後撤退したり、廃業したりしたところもあります。失敗に学び、失敗を生かすことです。システムを整備して、しっかり教育する。リスクを知らないで、調理場の人だけが衛生管理をしてもだめです。トップが、購買課が、新製品開発課、営業、配送が一丸となってリスクを知らないと防げません。この考えが大事だと思います。
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