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赤福の「巻き直し」と「もち」と「あん」の再利用について

154 2007年10月21日
赤福の「巻き直し」と「もち」と「あん」の再利用について
 三重県の赤福が冷凍していた餡を解凍して、解凍した日を製造年月日として表示したとテレビ、新聞に大きく報道されました。私は当初、何が問題なのか意味がよくわかりませんでした。どうも、食品衛生監視員の経験から得た私の製造年月日に対する知識と市民、マスコミの認識の違いがあったようです。市民は製造日時は食品を調理・加工された日時と思っているようですが、食品衛生法では包装された日時と定義されていました。

 製造年月日表示には問題がありました。消費者の過度な新鮮嗜好により1日でも新しければ良いと思われて、古い商品は売れなかったのです。企業努力で包装技術の進歩や食品衛生管理の徹底により、より安全で美味しく食べられる期間を延長しているにも関わらず店頭では製造年月日だけで評価されるため、製造日の競争のため、深夜0時過ぎに弁当を包装して出荷していました。何故包装時を製造年月日としていたかと言うと多くの食材を使用する弁当等は加熱調理した時間がばらばらなので、包装された日時を製造年月日にしていたのです。
 当時、食品製造業では、包装済の製品を冷凍し出荷する時、製造年月日を付けるという今回と同様な事が行なわれていました。この先付け表示の違反を見つけては指導をしていたのですが、古い製造年月日では安全性に問題が無くても売れません。食品産業の実態として、原料の収穫時期や季節的繁忙期等を勘案して、作り置きし冷凍保管して販売店まで冷凍で流通させていることはありました。現在でもクリスマスケーキは包装済食品を冷凍しておいて、解凍して12月24日に賞味期限をつけて販売しています。
1994年の食品衛生法改正で製造年月日は期限表示に変わりましたので、クリスマスケーキも製造年月日を付かなければ合法です。期限表示には「製造日を含めておおむね5日以内」とあり、悩ましいところです。バックデーターを持つことが大事になります。

農林水産省の「株式会社赤福が販売した商品(商品名「赤福餅」)における不適正表示に対する措置について」を見ると
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/071012.html
販売店に出荷しなかった商品(以下「出荷残」という。)を冷凍した上で、注文に応じて解凍、再包装し、この再包装した日を新たな製造年月日として、製造年月日と消費期限を表示するという不適正な表示を長期間日常的に行っていたこと
(イ)原材料表示について、使用した原材料の重量順に「砂糖、小豆、もち 米」と表示すべきところ、長期間にわたって「小豆、もち米、砂糖」と表 示していたことを確認しました。
加工食品品質表示基準  表示の禁止事項
 第6条 次に掲げる事項は表示してはならない。
 (3)その他内容物を誤認させるような文字、絵、写真その他の表示http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/pdf/071012-02.pdf

 包装済の商品を解凍して製造年月日とすることが「内容物を誤認させるような文」に相当するとしてJAS違反にしています。必要のない製造年月日を誤魔化してつけていたからダメで、消費期限だけで販売すればよいのです。賞味期限なら解凍日からの起算でOKとなりますので、クリスマスケーキは
OKなのです。

 赤福のその後の調査で販売店で売れ残りの商品を包装し直し、期限表示を付け直して再出荷していた事や「もち」と「あん」に分けて再利用していたことが判明し、最初の社長の説明とは違っているという最悪の方向に行きつつあります。これで、「赤福はまったくけしからん」 「同情の余地がない。 」と感情的になってしまったのです。

 同社のうたい文句は「製造したその日限りの販売」「つくりたて」でした。小規模な製造直売の個人商店ならできるでしょうが、お土産として大量に販売している業態ではできるわけがありません。それに、売れ残りを廃棄していたら利益はでません。このうたい文句を降ろし、製造年月日表示を止めて、期限表示で販売すれば良いのです。うそや誇大広告はいけません。
また、「もち」と「あん」に分けて再利用していたことも大きな問題になっています。今回のように内緒のようにだましで行なうのはたしかにけしからん話しです。
しかし、消費期限は「安全性を欠くおそれがないと認められる期限」で期限を越えると危険ですが、賞味期限は「期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日。ただし、当該期限を超えた場合でも、これらの品質が保持されていることがあるものとする。」とあり安全率を見込んだ期間で賞味期限を少し過ぎても品質が保持されています。品質が保持されている賞味期限が少しだけ過ぎている食品を他の食品を作る原料として、加熱等で加工して安全な食品に作り変えることが、はたして「とんでもない」ことなのでしょうか。問題はルールが無いことです。禁止規定もありませんし、科学的根拠も無く、マスコミの論調で感情的に判断するのはいかがなものでしょう。現状の問題は食料資源という意味も含めて、感情的にならずに冷静に科学的に議論して、原料として再利用できるルールをつくることです。
 最近のマスコミ報道はちょっとひどいのではないかと私は考えます。確かにJAS法違反です。消費期限はちゃんと付いていましたので、「作りたてを売る」との看板の誇大広告のたぐいは問題ですが、食の安全をゆるがす問題ではありません。当然健康被害はありません。それを行政の営業禁止命令の前に休業や回収、廃棄を取らざるをえないように追い込む報道をしています。法以上の裁きをしているように私には思えます。つい最近のイカの塩辛の腸炎ビブリオ食中毒は「散発型の集中発生」(diffuse outbreak)で食の安全を犯す重大事件です。市場に家庭に当該のイカの塩辛が出ています。安全な面から報道が必要ですがごく小さな扱いでした。バランスが取れていません。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/topics/070928-1.html
http://www32.ocn.ne.jp/~abcq/mag1-104.htm
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