スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

日本が輸入している中国製食品は安全です

153 2007年10月7日
日本が輸入している中国製食品は安全です
 現在マスコミは、中国からの食品の安全性について「毒」のイメージで盛んに書き立てています。中国からおみやげに食べ物を買ってきても拒否されてしまいます。ダンボール入りの肉まんは、中国の報道機関のやらせと報道されましたが、ジエチレングリコール入りの歯磨き粉、ウナギから抗菌剤のマラカイトグリーン検出、中国製土鍋から鉛検出など、次から次と続いたので無理もありません。このほど、タイミング良く食品安全ネッワーク(大阪市、米虫節夫代表)が主催する、中国の食品衛生の実態を視察する研修に参加してきましたので、ご報告します。

 9月3日、まずは中国の煙台市で輸出食品工場を訪ねました。この工場で衛生管理を監視・指導している中国国家品質監督検査検疫総局(CIQ)の水産関係担当課長から、輸出食品企業の衛生管理体制についてお話をお聞きしたのです。CIQは日本の保健所と同じような仕事をする役所です。

 ちょうど中国では、全輸出食品について食品の安全を保障するCIQマーク(検査検疫済マーク)を9月1日から実施しており、この工場もCIQ担当者の査察やCIQマークのシール配布等の対応に追われて大忙しでした。こんな時に水産関係担当課長から直接お話しが聞けるというのはグッドタイミングです。

 日本のマスコミは盛んに中国バッシングをしていることもあり、中国からの輸入食品の安全性にとって肝腎なCIQマークについてほとんど報道していません。わずかに報じられてはいますが、問題が大きくなったから付け焼刃のようにCIQマークを決めたとのニュアンスの伝え方をしているのではないでしょうか。

 CIQの衛生管理はHACCP方式で行なっています。中国ではHACCPの手法は1997年米食品医薬品局(FDA)から入ってきて、米国に水産物を輸出する時は米国水産HACCPの認証が、EUにはEU水産HACCPが必要となりました。そのため、CIQはHACCP専門官を熱心に育ててきたのです。02年には中国の食品衛生法において、日本と同様な管理運営基準を定めています。その後、急速に食品産業に対してHACCPの認証取得を勧め、煙台市の水産加工企業70社がHACCP認証を取得しました。全食品産業では300社がHACCPを取得し、9月1日から食品を輸出する企業はHACCPを取得し、定期的にCIQの査察を受けて合格しないとCIQマークがもらえず、輸出できないことになりました。

 CIQマークのシステムで、CIQの査察を受けて合格した企業は個袋を入れたダンボールに通し番号を記入したシールを張り、輸出認証の際にその番号を届けることで、商品のトレースが可能となります。ちなみに、個袋には番号は付いていません。

 HACCPの導入時期は日本と同じころ、私が福岡市で食品衛生監視員を務めていたころです。福岡市では当時、HACCPをテーマにした異業種交流会を行なうなど、官民挙げて取り組んでいました。しかし、日本では制約が多過ぎてあまり普及せず、その後雪印の食中毒事件で下火となりました。福岡市ではHACCP認定工場は5件もありません。福岡市の人口は120万人、煙台市は300万人です。

 中国は、食品輸出先の米国やEUでのPL法に耐えるため、国際基準であるHACCPが普及していますが、今後はさらにすべての輸出食品企業がHACCPで衛生管理を実施するといいます。

 中国は経済発展の過渡期にあり、大気汚染、水質汚染などの弊害も出て、問題となるような食品も多々ありましょう。しかし、問題は日本が輸入する食品が安全なのかどうかということです。つまり、きちんと選別されて安全な食品だけが輸入されているかどうかです。日本が輸入する際の検疫検査において検査数が足りないのではという意見もありますが、食品の安全性を確保するには、最終製品の検査だけでは十分ではありません。現地での生産、養殖、加工、流通工程の衛生管理がより重要です。国際基準であるHACCPで適切に衛生管理が実施されているかどうかが重要なのです。マスコミは現地の状況を知らずに違反の事例だけを
取り上げて大騒ぎしています。日本は食品大輸入国なのに、国際基準であるHACCPについて理解が不足していると言わざるを得ないでしょう。

 今回、日本向けの輸出が80%以上という青島市の日本メーカーの委託工場、煙台市のサワラ加工工場、大連市の野菜工場を視察したところ、食品衛生管理の基本である5S運動がきちんとできていました。「食品衛生7S」を提唱する視察団代表の米虫氏も認めるところで、手洗いから始まるPRPが厳格に実施されていましたし、工程管理、HACCPにかかわる記録などもしっかりなされていました。ピカピカのハードが充実した工場ではありませんが、よく清掃されルールはよく守られている様子が伺えました。3工場とも日本から指導者が入っています。作業手順を決めて、人手をかければよくなるのです。

 ただ、このような日本より高いレベルの衛生管理を行なっていても、中国産と表示するため、日本への出荷が2割以上減っているそうです。それでも、中国の食品工場で行っていることは、日本人のわがままとしか思えないようなことに、人手をかけて行っているのです。日本の消費者からクレームにより、シイタケを洗い過ぎてだし汁が流れ出てしまう程の徹底した洗浄や、のどに骨が刺さらないよう、冷凍した魚を解凍して、手探りでピンセットで骨を抜いての再凍結を行っています。当然、味も品質も落ちます。その上中国からの輸入拒否ですか。日本では、中国と同じ作業をしてそのコストを掛けることはできないはずです。

 中国は人件費がどんどん上昇していますし、食生活の豊かになっています。中国から食料が輸入できなる時期はそんなに遠くないような気がします。週刊誌の中国食品バッシングの記事を鵜呑みにするのはやめて、中国の食料生産の現状を冷静に理解しなければなりません。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

consalmasa

Author:consalmasa
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。