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JICAの研修で衛生教育を考える

188 2009年3月15日
JICAの研修で衛生教育を考える
3月3日にJICA(国際協力機構)九州で研修生の「アクションプラン発表会」に参加しました。日本で2ヶ月学んだ研修生が帰国してからどういう活動をするのかを発表するものです。
 アフガニスタン、イラク、コートジボアールは長い間内戦や戦争状態が続いたためと殺場や検査センターといった衛生的なシステムが破壊されています。国民の生命・安全を守るためにも食料品に対する検疫システムを構築したい。食品を検査および技術職員が不足しており、この面から日本で学んだことを役立てたい。と発表していました。コートジボアールは飲料水や食品を原因とする疾病、食中毒で毎年5千人から7千人亡くなっています。イラク、アフガニスタンも食品を原因とした疾病で多くの人が亡くなっています。

また、アルバニアはEU加盟に向けてEUのHACCPを普及が急がれていますし、チリ、エクアドル、べリーズは国の主要産業として食料品の輸出があり、食料の安全を確保する貿易ルールとしてHACCPが必要となっています。そのためには、技術員の確保が求められており、研修プログラムや検査システムの構築が発表に多く見られました。
その中でチリとエクアドルはHACCPがかなり普及しています。エクアドルの研修生はエクアドル規格協会(INEN)食品システム認証課の専門官でHACCPやISO22000の実務担当者でした。彼女によると、INENの指導を受けている食品産業会はすでに適正製造基準やHACCPを実施しています。審査員の数が不足していて、HACCPを取得している企業も維持、管理させていくのが難しく、これからHACCPを取得する企業には食品衛生7Sが有効である事を認識して貰いました。お国の事情は様々ですが、食の安全を目指して日本で学んだ知識や技能を生かして欲しいものです。

コートジボアールの伝染病対策について参加者から「腸チフスやコレラなら水系感染、つまり飲用水が大きな原因となることが多く、上下水道、ゴミ処理といった衛生環境の整備が有効です。」という意見がありました。衛生環境の整備は経済的負担が大きく、個々の国の状況により異なります。経済的理由で衛生環境の整備が出来てないから腸チフスやコレラが蔓延しているのです。私はそういう状況でも、手洗いや水や食べ物を加熱する、危険な物を食べないといった個人の衛生教育が重要だと考えます。
HACCPの基本的な考え方として。HA(Hazard Analysis)があります。HAは予め危害を防ぐことを目的としており、危害を防ぐには、危害を知り、危害を避ける知恵を得ることです。最善の衛生環境の整備というハード面が不備でも危害分析的思考で考えれば次善の策としての危害を避ける知恵を教育する事が大事になってきます。彼等は国の指導者になり、食品からの危害を防ぎ、HACCPシステムを普及させて、お国の食品産業を育成して、食品を輸出できる体制を作らなければなりませんので必死に学んでいます。

 発表会に参加したこの研修の講師達の意見を聞いているとハードを重視してHACCPはお金がかかると思い込んでいる人が多く、エクアドルやチリの国がHACCPの普及が進んでいるのを不思議に感じたのではないでしょか。
日本でHACCPがなかなか普及しないのは、衛生対策に最善を求め過ぎ、審査する方が設備や器具と言ったハードに頼って金のかかるHACCPにしてしまい、ルールを守るしつけや衛生教育といったソフト面での指導が出来てないからでしょう。そのため投資効果が現れないのです。整理・整頓・清掃から始まる食品衛生7Sはルールを作り、ルールを守るしつけが根幹で、効果を検証することで現場での改善が必要となり現場の参画意識を産むことになります。整理・整頓・清掃の3つが出来るだけでも直ぐに効果が見えてきます。

私が視察した海外の食品工場は、みごとにHACCPを運用しています。日本は「阿吽の呼吸」とか「目でみて覚えろ」と言って作業手順というルールが明確でなく、なぁなぁで作業を行い、「しつけ」がうまくいってないことが多いのではないでしょうか。外国の食品輸出企業は輸出先の指導でルールを厳格にして、人手を使ってルールを守りHACCPをきっちり運用しているのでしょうね。

日本は人件費が高く、発展途上国とは同じにできません。そのため、1人1人の資質を上げて、知恵で3人分の仕事をする必要があります。そのためには日常の教育としつけが大切です。来年度に向けて企業内の衛生教育を考えてみませんか。私が提案している衛生教育は日常の業務の中での積み上げです。毎週1回、職場のリーダがお話しする。その1つのテーマを全員で学ぶ。掲示板に掲示したり、回覧したり、遠隔地の多くの職場にも同じ情報をFAXやEmailで配布して一緒に学んでいく方法です。「衛生教育マニュアル」がお役に立つと思います。

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