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自社で食材の細菌検査を行い現場力アップを

170 2008年6月15日
  自社で食材の細菌検査を行い現場力アップを
中国の農薬入りギョウザ事件後、輸入食品の検査の充実が言われ、食品企業も腸内細菌検査(検便)、残量農薬、肉腫鑑別、保存試験と食品の検査が増えてきています。そして検査内容も高度で自社の試験室では難しくコストのかかる試験が増えています。それらの検査はどちらかと言うと食の安心を得るための検査で、品質を向上させたり、危害を見つけ安全性を高めるための検査となってないためコストの割に検査結果が有効に使われていないようです。

食品企業では検便を実施していますが、毎月行なっている所が多く見られます。特定の有害菌の検査だけで食中毒を防ぐことは不可能です。検査結果は、採便した数日から数週間前の結果にすぎません。それに食中毒リスクの高いノロウイルス、カンピロバクターは検査していません。取引先との関係もあるでしょうが、従事者由来の汚染は手指を介して広げますので、手洗い方法をふき取り検査で検証していけば検便の頻度を落としてもリスクは無くすことができるのではないでしょうか。

 大手の食品製造業者は検査室を持っていますが、中小企業では検査室を持って無い所が多いようです。私が顧問をしている弁当屋は、検査室は無く、毎月お弁当の細菌検査は検査機関に出しています。
これから夏場に向かって使用食材を選んで危害発生を予防していこうと相談を受け、過去のクレーム事例や私が知っている食材毎の検査データーから腐敗しやすい食材や食中毒のリスクが高い食材をリストアップしました。
キュウリ、葉物野菜、おから、味ごはん、あえものあげていくと残るのは揚げ物、焼き魚等当日に加熱したものばかりになり、使える青物が少なくなります。弁当の内容が貧弱になると他社との競争に負けてしまう恐れがあります。また、温野菜では2次汚染を起すと逆にリスクが高くなるのではないか?と色々疑問も湧いてきます。
弁当のように複合食品の細菌検査は指定しないとごはんやおかずを少しずつ混ぜて検体としていますので、どの食材の菌数が多いのか少ないのか、どの食材を注意すべきかわかりません。一般細菌数10万以下でも食材によっては高いものもあります。
そこで、食材毎に洗浄後、消毒後、配膳前、配送の戻りと工程を追って一般細菌数を測定し消毒、調理法により安全率を高める工夫、改善をしていこうと計画しました。個別食材を検査依頼すれば良いのでしょうが小企業ではコスト的にそこまでできません。工程間の比較をみる目的ですから、コストがかからず検査技師の資格を持たない職員が社内で簡単にできる方法はないかと相談を受けました。

 そこは、すでに自社でふき取り検査をサニ太くん(株式会社チッソ)を使って行なっており、小さな定温器を持っていましたので、ふきとり検査に比べ手間が少しかかりますが、一般細菌数のシートを使えば自社で簡易検査が行なえますので、方法を検討し指導しました。
 備品   定温器 シートですから小さなもので良い。10万程度
 器具   ピンセット ハサミ はかり 消毒用アルコール アルコールランプ
 消耗品  サニ太くん(株式会社チッソ) または ペトリフィルム培地(住友3M)
      滅菌済ピペット(1ml) 滅菌サンプルバック
      生理食塩水 20ml×50

 高圧滅菌器や乾熱滅菌器は有りませんので、市販のシートタイプの培地や滅菌済ピペット、サンプルバック、アンプル入り生理食塩水を使い、培地作成や使用器具の消毒といった前処理工程は必要ありません。
1 検体を滅菌サンプルバックにピンセットとハサミを使い2/g秤量します。ピンセットとハサミはアルコール綿で刃先を拭き、アルコールランプでの炎で消毒します。
2 20mlのアンプル入り生理食塩水を入れ、袋の上から手でつぶしてできるだけ溶け込ませます。10倍希釈となります。
3 滅菌済ピペットで1ml取り、サニ太くんのシートやペトリフィルムに植え付け定温器で培養します。
4 サニ太くんはこの方法で10~10,000個//gまで測定でき、汚染が予想される時は100倍希釈にします。
5 100倍希釈は検体をサンプルバックに1g秤量し、生理食塩水を半分入れ、よく潰し、滅菌済ピペットで1ml、生理食塩水のアンプルに入れ、新しい滅菌済ピペットで1ml混ぜて1ml取り、サニ太くんのシートやペトリフィルムに植え付ける。これで
 100,000個まで測定されます。

この検査は簡易検査ですので、あくまで目安の指標ですが、カラフルで菌の存在が見え、カラーコピーができ、イメージしやすく現場の理解が早いようです。現場の衛生管理の改善に結びつきます。検査自体はある程度の知識があれば検査技師の必要はありません。ふき取り検査もそうですが、責任者のフォローがあればむしろ現場を熟知していて、現場とのコミニケーションのとれるベテランの行動力のあるパートさんが行なう方が現場力を高めることにつながります。

  20万円足らずのコストで、ふき取り検査や食材の検査ができ、何より、どうしたら良いだろう等の現場の疑問を調べ作業方法の工夫・改善をきちんと検証できますので、現場で考える力がつき参画意識が高まります。コスト的に検査室が持てない弁当・仕出、ホテル、大手飲食店チェーンは検討してみてはいかがですか。ふきとり検査と合わせて目に見えない微生物危害を見つける良い方法で、何より現場が微生物危害に対する意識を持つきっかけともなります。
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