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事故米から食の安全を考える

180 2008年11月16日
事故米から食の安全を考える
「国が保管する県内の事故米約33トンの焼却処分が29日、小倉北区西港町の北九州市ごみ焼却施設「日明工場」で始まった。」とニュースがありました。なぜ、コメを廃焼却棄しないといけないのか釈然としません。
大阪市のコメ卸売加工「三笠フーズ」による事故米の偽装転売問題は、工業用に限定された事故米を食用として売った詐欺事件です。事故米の8割は残留農薬のメタミドホス、アセタミプリドが検出されたコメと残りはカビ米でした。中国製の「毒ギョーザ事件」で検出された殺虫剤「メタミドホス」であったこともあり、大きく報道され、危険性が強く印象づけられてしまいました。

農薬や食品添加物といった化学物質は、毒性があるものもありますが微量では無害です。危険性のないように国は残留基準や使用基準といった規制を設けています。濃度とその摂取量が大事なのです。化学物質に限らず大量に食べれば危険なものはたくさんあります。砂糖、塩、アルコール、食肉だって取りすぎたら危険になります。化学物質の名前だけで判断するのでなく、濃度が基準のあるものは基準内かどうかで判断することが必要です。事故米を使った焼酎がありましたが、飲みすぎたらメタミドホスよりアルコールの方が危険で急性アルコール中毒になります。

規制の方法は、食品添加物や農薬は、急性毒性、慢性毒性、発ガン性試験を動物で行い、安全率を見てヒトが一生涯にわたって毎日摂取し続けても、健康に影響をおよぼさないと判断される量であるADI(Acceptable Daily Intake)一日摂取許容量を決めます。そのADIをその農薬を使用する作物に国民栄養調査による平均摂取量を参考に残留基準を決めます。その基準が守られているかどうかを全国の食品衛生監視員は監視し検査を行っています。危険だからこそ厳しいルールを設けているのです。「危険だ 大変だ」と言った方が注目され本が売れ視聴率が取れますので大きな声になりがちです。ルールによる安全確保は仕組みが難しく、100%の安全ではありませんので理解されにくく、説明がワンフレーズでは言えないのです。

 今回事故米を複雑にしているのは、ポジティブリスト制度があります。この制度は2006年全ての農薬について基準を設けることにしました。日本で使用が認められている農薬はADIによる残留基準値がありますが、国内登録の無い農薬や適用外作物は一律基準として0.01ppmを採用するという日本のルールです。
メタミドホスの残留基準は、トマト、ピーマンが2.0ppm、キャベツ、芽キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、レタスなどが1.0ppmです。日本ではお米にはメタミドホスは使用できませんので適用外作物として、2006年から一律基準の0.01ppmとなりました。
外国では、メタミドホスを使用できる国もありますので、メタミドホスが残留しているコメはありますが、制度が施行される前に輸入されたお米は、食用として流通できましたが、売れ残りやその後輸入された米から検出されると日本では食用として使用できなくなり、事故米となりました。
このコメから基準の5倍0.05ppm検出されたと報道されましたが、トマト、ピーマンの残留基準は2.0ppmですので、この40倍の濃度でもトマト、ピーマンならOKなのです。この一律基準の0.01ppmは、法律的な論理性を確保するという理由で行われていることであって、健康リスクを基準にした議論とは全く無関係なのです。報道による印象と違い危険性はほとんど無いが日本のルールとして食用にはならないおコメなのです。

 「三笠フーズ」による事故米の偽装転売問題は、確かに問題なのですが、工業用に限定された事故米を食用として売った詐欺事件なのです。以上の様に安全面に問題がないのですからだまされて購入した企業まで公表する必要は無かったのではないでしょうか。自殺者まで出しました。公表されれば回収して廃棄となります。
メタミドホスやアセタミプリドの検出されたおコメも日本のルールで食用にならないのです。生産国かメタミドホスが使用できる国に輸出できるのではないでしょうか。あるいは、飼料用に転用できなかったのでしょうか。

 では、何故日本で食用にならないコメを輸入したのでしょうか。1993年のウルグアイ・ラウンド農業合意において定められた1年間に輸入しなければならない農産物の最低限度量をミニマム・アクセスと言いますが。このミニマム・アクセスで日本は毎年76.7万玄米トンの輸入を義務づけられました。しかたなしに安い米を数量合わせで輸入したもので、消費者に旨い外国米を食べさせないための農水省の策略でしょう。 
数年前国内で米が不作の時はタイから多くの米を輸入しました。多くの日本人はタイ米をパサパサして臭いがあり不味いと印象を持ちました。翌年タイに留学している人から聞いた話しでは、タイには美味しい米があるのに金持ちの日本が何故あんな不味い古米を集めているのかと驚いていました。タイ米の評判を落とすためでしょう。消費者を馬鹿にした方法ですね。
私は東南アジアに16年間で延べ100日以上行き、屋台や街の食堂、ホテルで食事しましたが、当時日本で食べたタイ米のような臭いのする米は1度もぶつかりませんでした。タイ北部のチェンマイでは朝市場で炊き立てのもち米を売っていますので、買ってきてゲストハウスで皆で食べていましたが、非常に美味しかったです。インディカ米はパサパサしていますので、チャーハンにすると食用油の使用が少なくなります。インディカ米はおかずと混ぜるカレーのようにスプーンで食べる料理に合います。ジャポニカ米はしっとりして粘りがあり匂い良いのでお箸で口元に持ってくる食べ方は確かに美味しいです。料理による使い分けをすれば良いのです。また、タイでもベトナムでも継続的に日本が購入すると決まれば日本向けの美味い米を作ります。
日本が購入した安い事故米はどこに回っていたのでしょう。思い出したのは世界の食糧危機が騒がれ、アフリカで暴動が起きた時の報道では、ベトナムなどでくず米が不足して輸出を制限したとの報道がありました。もしかしたら、この米が日本に来て食用にならず倉庫に貯まり、結果事故米となり不正転売事件につながったのではないでしょうか。そうすると日本の農水省は食糧危機の暴動の原因を作ったことになるのでははないでしょうか。

WTOウルグアイ・ラウンドでは、貿易自由化のため「例外なき関税化」が合意されたのですが、日本はミニマム・アクセス以外のコメの輸入を拒む「関税化の例外措置」を選んだため、コメのミニマム・アクセスを2000年度まで年々増加させることを義務付けられました。その後、1999年度よりコメを関税化したため、最終年度(2000年度)のミニマム・アクセス76.7万玄米トンが2001年度以後も継続されることになりました。したがって2006年度のミニマム・アクセスも76.7万玄米トンです。
 日本の農業を守るために消費者の負担のもとに米の関税率は778%でという高い関税を採用しています。そのことはあまり報道されず、消費者の意見は反映されていないように思います。何故、これだけの措置を続けているにも関わらず、日本の食料自給率が下がり、休耕田が増えて、田んぼの宅地化が進むのでしょう。農業政策がおかしいのではないでしょうか。
日本は農産物価格を高く維持して、消費者負担で農業を保護するという関税依存型の農政を続けています。就業人口の4%にまで落ち込んでしまった食の生産分野に補助金をばらまき、関税で守ったとしても、食料自給率が高まるのだろうかという疑問があります。食料自給率を高める議論になると、利害関係者たちが拍手を送って「関税を高くして、外から物が入らないようにしよう」とか、「もっと補助金を増やして農業を守ろう」と発言しています。農業の担い手が高齢化し、サラリーマンの片手間に行う兼業農家では、日本の農業を守るのではなく、農家を助ける方法しかなりません。農業や農政のことは素人ですが、事故米を調べている内の疑問にぶつかりました。

「食の安全は」食糧確保が大事です。食糧自給率の向上、農産物価格、科学的に安全である食料の廃棄、飽食日本はどのように進んでいけば良いのでしょうか。

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