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何かが変

182 2008年12月21日
何かが変
 年の世相を漢字1字で表す「今年の漢字」で2008年は「変」が選ばれました。変化を求めての「変」なのか、100年に1度の経済危機とか、「食の安全・安心」とか変事の「変」なのでしょうか。私には「食の安全・安心」に関して少し何かが変のように思います。
中国産のタケノコを使った水煮に、熊本産や鹿児島産であると偽装表示して商品パッケージに、事業者の写真をあたかも生産者であるように印刷していた事件がありました。消費者は写真を見て安心するのでしょう。一方食の安全を確保するシステムであるHACCPは普及せずに知られていない有様です。これって何か変です。

財団法人食品産業センター主催の「食品企業経営にとってのHACCP」研修シンポジュームと日本HACCPトレーニングセンター主催の「中小企業経営者のためのエグゼクティブ・セミナー」ーに参加しました。どちらも農林水産省の補助事業の一環で無料のセミナーでした。HACCP法(食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法)が5年間延長になり、HACCP 手法の導入を促進する目的でセミナーが開催されました。日本では現在HACCPに関して認知度は低く、マスコミは食の問題は面白おかしく取り上げるのにHACCPについては何も報道しません。あるコメンターターはHACCPをアメリカから押し付けられたら大変なことになると言っていました。
セミナーの資料でHACCP手法の導入状況は平成18年で導入途中を合わせても14.6%(平成18年度食品産業動向調査)で食の安全・安心が求められている割には非常に低い水準です。なぜ、HACCPの普及が進まないのか考えてみました。

HACCPの歴史を紐解くと1903年位に日本で紹介され福岡で開催された食品微生物学会で取りあげられ、私も講演を聞きましたがこれから日本の食品衛生は大きく変わってくるものと確信しました。そこで、有志でHACCPの勉強の異業種交流会を立ち上げました。参加者は食品業界、保健所等の行政機関、マスコミ、設備、機器メーカーの有志でHACCPの勉強の異業種交流会を立ち上げていました。その頃はHACCPに対してすごく熱気があり、毎回100人弱の人が集まっていました。
1995年に「日本型HACCP」と期待されて「総合衛生製造過程」略称「マルソー」が登場しました。マルソーは当初管轄の保健所の食品衛生監視員が審査することとなっていました。HACCP審査のための 研修も行われました。年配者は新しい事は敬遠しがちですから、若い職員が多く審査資格を取得しました。管内の乳処理業、乳製品製造業の工場から申請がありましたので、私もマルソーの審査に立会いました。最初は図面と施設内を見て危害分析を行います。若い職員は食品製造の現場経験も少ないのですが、指導する必要があり、また張り切っていますので、審査マニュアルを厳正に適用し、必ずしも危害に結びつかないような箇所でも細かな指摘を行います。審査される方は指摘されると改善しなくてはなりません。簡単に直せる所は良いのですが、構造を変えたり、機器を導入したりと結果的にハードに頼ることになります。さらに、設備業者がHACCP法(食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法)の融資を付けて危害を防止するのに必要性の低いエアシャワーや構造的隔壁を売り込むため、設備中心の箱物HACCPになってしまいました。
従来の食品の衛生管理では、製造した食品が安全はできあがった製品の抜き取り検査で行います。HACCPは、予め危害を予測し、危害を管理することができる工程ごとに重点的に衛生管理を行うため、工程全般を通じて食中毒菌等による危害の発生を防止しするシステムですが、設備にお金をかけすぎて危害要因となる食中毒菌の侵入経路対策がおろそかになってしまいました。病原微生物による食中毒は使用食材と従業員から持ち込まれ、施設内での汚染は少なく、従業員の訓練等で防ぐことができます。その意味で教育とかしつけの面の審査が弱かったのじゃないかと思いました。

 HACCPは専門的で難しいこともあり、生産現場だけとかHACCPチームだけが行っている雰囲気となって、経営者の関与や営業、事務系の連携が良くなく、会社全体としての取り組みが見られない企業がたくさんあります。また、消費者はHACCPに対して認知度が低くHACCPを取得する営業的メリットも無くなっています。
その後、総合衛生製造過程取得したY乳業の大規模な黄色ブドウ球菌食中毒が発生しました。原因は原材料の脱脂粉乳でした。系列会社の停電が黄色ブドウ球菌の毒素産生の要因でチェックされずに加工乳を生産していました。それも原因追求に事件発生から3ヶ月もかかっており、研究所を持っているY乳業に危害分析の思考が無かったことを示し、HACCPがうまく働いて無かったのです。この事件以後、日本のHACCPは信用を無くし、停滞してしまいました。

対米、対EUの水産HACCPを取得している工場やタイや中国の食品工場を見学して食の安全確保はやっぱりHACCPのシステムが1番だと思いました。日本のマルソウの1番の問題点は認定を受けるのにハードルが高すぎ、危害に結びつかないところお金をかけていて、危害要因となり得る箇所は、しっかりされてないように思います。対米、対EUの水産HACCPは取得するのは比較的簡単ですが、次の審査ではレベルアップをはかるようになっていました。

 食品自給率の低い日本は、食品の安全を確保するためのグローバルスタンダードであるHACCPが必須です。日本は食品を輸出している企業は少ないのですが、欧米、中国に輸出するのは必要ですし、食品を輸入するにも義務づけはありませんが、HACCPの認定工場とすると良いのですが、国内で普及していないのに義務付けは難しいのですかね。製品の検査では全く当てになりません。
 消費者は生産地と期限表示とブランドで判断し、日本ではHACCPは評価されていません。どんなにHACCPや食品衛生という付加価値を磨き上げてその結果として他社の製品より商品寿命である賞味期限を延ばすことができても、消費者が長い賞味期限が理解されないのであれば、研究開発をしろというのがムリであり、その結果として技術面での競争力を失うことになります。

マスコミは産地偽装や期限表示の張り替えと「食の安心」に関わる問題は大きく取り上げ、輸入食品特に中国で加工された食品が危ないとの印象を与えていますが、「食の安全」を確保するHACCPのついては何も伝えません。中国では、日本向けの食品加工している工場は100%HACCPを取得しています。特に、日本の冷凍食品会社の工場は中国国家品質監督検査検疫総局による厳格な衛生管理を行っています。中国国家品質監督検査検疫総局(CIQ)マークを付けて輸出してます。日本は店頭に写真を張ると安心なのです。写真は安全の確保にはなりませんし、安上がりな方法でね。
日本が輸入している中国製食品は安全です 
http://www32.ocn.ne.jp/~abcq/mag1-153.html


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