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民主党の食品安全の政策について 2

204 2009年11月1日
民主党の食品安全の政策について 2
 選挙前の「民主党政策集INDEX2009」に食品衛生関係の政策が掲載されていました。
1 農場から食卓までのリスク管理の一貫性を確保するために、農林水産省消費安全局と厚生労働省食品安全部とを統合し、リスク管理機能を一元化した「食品安全庁」を創設

 この食品安全庁の創設は期待しています。厚生労働省管轄の保健所で食品衛生監視員を長くしていて、縦割り行政の弊害は感じていました。食品事故は生産から消費までのフードチェーンのどこかが原因となるわけです。個々の食中毒事件では調査時点では、喫食した食材が無い事が多く、原因食、汚染元が明確になることは少なく、その食事を提供した原因施設は患者が複数ですと判明し行政処分がされます。もちろん提供した責任はあります。判明しやすいフードチェーンの最終地点だけが処分されています。しかし、全国の事例や疫学調査で推測すると頻発する食中毒はフードチェーンのスタートの生産者側につまり食材由来と推定されるケースが多いのです。明確な証拠がないため、生産者側には食中毒事件が伝わらないことが多々あります。それに、農林水産省は生産者の育成、保護が主目的なため、以前は生産者側に立ち、売れなくなる事態や風評被害を心配し食品事故について認めたがらない傾向がありました。
消費者被害を防止する立場にたつリスク管理機能を一元化した「食品安全庁」への統合は、フードチェーンで防止対策を取る上で望ましい形です。それと、地方自治体(保健所)では食品関係は仕事も人も多い割にあまり恵まれない部署ですので、食品の冠のある食品安全庁の創設は期待しています。

フードチェーンにおける生産側の対策が重要なことは、ここ数年に腸炎ビブリオ食中毒、サルモネラ食中毒の激減をみると明らかです。01年、食品衛生法の「腸炎ビブリオ食中毒防止対策のための水産食品に係る規格」が改正になり、「加工に当たっては、飲用に適する水を使用すること、ただし、海水を使用する場合は、殺菌海水または人工海水を使用すること」と決まりました。漁港は多くの船が魚を積んで集まりますので、腸炎ビブリオ菌など、魚介類に関係する微生物を海水と一緒に運んできます。したがって漁港近辺の海水には、腸炎ビブリオが多く生息していると推測されます。腸炎ビブリオの減少は 規格の改正の効果だと思います。サルモネラ食中毒は養鶏場の衛生対策が進んだこと、特に親鳥(種鶏の保菌率の減少で垂直感染が減った結果鶏卵が昔のように安全な卵になったことが大きいのではと推測しています。この2つは生産者側の予防対策がうまくいった事例です。
 一方、キャンピロバクターの食中毒が依然として増加傾向で、市販の食鳥肉の60~70%がこの菌に汚染されているという信じられない検査結果があります。キャンピロバクター菌は、鶏の腸管内に生息していますので、食鳥処理の段階で作業員の手や器具、内臓との接触などで鶏肉の汚染が始まることは容易に推定できます。

食鳥処理場の衛生対策が難しく、十分でないことを示しています。しかし、汚染する工程や菌を殺す工程を管理するGMPを厳格に実施すれば菌の汚染を防ぐことができるのではないでしょうか。全ての食鳥処理場が無理なら、GMPの審査機関で処理場を認定し、生食用と表示できるようにすれば良いのです。コストは鶏刺しを食べたい消費者にも払ってもらうことです。
 要は産業育成という生産者の立場で全ての食鳥処理場の向上を待つと考えるのか、消費者の健康被害を防止するため一部の業者であっても安全な生食用食鶏肉を認定して差別化を図るか、役所の性格が出ているのではないでしょうか。

 次に、食品の安全性を確保するためにわが国への主要な輸出国に「国際食品調査官(仮称)」を配置できるように検討し、この検査を受けた施設以外の食品の輸入は認めないとしている。その前提としてのGAP、HACCP義務化をうたっています。グローバルスタンダードに合わせる動きでしょう。

 日本のHACCP、特に厚生労働省の「総合衛生管理製造過程」の承認はハードルが高く、その前提条件となる一般衛生管理を、施設設備をしっかりさせることに主眼を置き、施設、設備にお金がかかり、作業手順による危害防止などの従事者の教育を軽視されています。HACCP手法は認証取得を目指し「取る」ことばかりが目的化されて、「やる」ことが軽視されると実効性の伴わない硬直的なHACCPになってしまっています。
 HACCP手法はフードチェーンを通したハザードについてきちんと把握して、その中で自社の受け入れから出荷までのオペレーション内で自社がコントロールしなければならないハザードは何なのかを明確にして、それを観察し、コントロールし、確かめて、きちんと記録を残すことで、フードチェーンの次の担い手にバトンをつなげることを求めたものです。このフードチェーンの思想が理解されれば、トレーサービリティもうまく機能します。
 マスコミや市民団体は「食の安全・安心」と騒いでいる割に、イメージだけで判断し、HACCPの認識が不足し消費者に受け入れにくなっているためHACCPの普及が難しいのです。食の安全は、フードチェーン全体で見て、HACCPやGMPといった科学的手法で行うのだという思想が普及しなければ達成できません。このような考え方の啓蒙が優先します
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