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低温スチーム料理法

249 2011年10月2日
低温スチーム料理法
 前号で「50℃洗い」を紹介しました。「低温スチーミング入門」には料理について興味ある事が多く書かれていますので、今回は低温スチーム料理法について書いてみます。「低温スチーム料理法」は家庭でも簡単にできる方法で、数々のメリットがあります。弁当屋やパーテー料理といった大量に一度に提供する形態のお店にも利用ができるのではないでしょうか。素材を生かしたおいしい野菜料理は魅力です。
 著者の平山先生は別府の生まれです。別府には温泉の蒸気を利用して調理することが行われています。平山先生は、蒸気利用技術を研究している技術者で、加熱法として、蒸気が一番安全でコストが安く、熱を加えたいものに直接、蒸気を当てた方が熱効率が良く、均一に熱がかかるため、「蒸す」という調理法は効率が良い方法と考えています。料理人でないため、従来の調理技術にとらわれず、料理の本質について考え、自由な発想で素材を生かす手法を研究して低温スチーム料理法を開発しました。
 蒸し料理は100℃が常識です。低温で利用する人は少ないでしょう。最近はホテルの調理場には低温スチームも可能な電子コンベクションオーブンレンジを入れているところが多いのですが、蒸し機能は低温帯での使用は無いようです。
 食品に熱を加えるのは、以下のためです。
1食品を柔らかくして食べやすくする
2有害な菌を殺す 
3おいしくする
4食品中の酵素を活発化する
一流の料理人さんの話を聞くと、プロとしての最後の関門は調理の火加減、熱加減そして料理を出すときの温度だというのです。おいしくなるのは加熱が重要な要因ですが、食品素材と熱加減の関係では、素材を加熱する最適な温度と時間についてはあまり研究されていないようです。
食材を鍋に入れる順序とタイミングを勘と経験で決めている程度です。これでは温度が均一になりにくく個々の素材に対して最適な温度になってないことになります。
 一度、中華料理の超一流のお店で定番の肉と野菜の炒め物を調理する所を見せてもらいました。先ず中華鍋にお湯を入れ野菜を湯通して、野菜を直ぐ上げて、お湯を捨て、油を入れ素材毎に海老やお肉を油通しをしていき、鍋の油を空けて湯や油で加熱した素材をささっつと炒めていました。つまり一流のシェフは、個々の素材に一手間かけて出来るだけ最適な温度で素材を加熱し最後にその素材を合わせて料理を仕上げていました。
 加熱によって、なぜおいしくなるのかを追及していくと、熱による「熟成作用」がもっとも重要な要因に思えました。さらに、熟成を促進する熱条件を探していくと、一般的に行われている加熱法や加熱温度は、決してよくないように思えました。また、「焼く」「煮る」「揚げる」といった調理法とはどのような技術なのかと調べてみると、加熱法の違いであって、加熱法それぞれのおいしくなるための熱条件については、専門書には書かれていないのです。加熱の仕方で食品の品質を落とし、旨みを逃している場合が多くあり、素材を生かした加熱条件の研究は進んでいるとは思えません。「調理」には、科学的視点から見直すべき間題が多くあるのではないでしょうか。
 平山先生は、素材を加熱する最適な温度と時間について、実験しています。100℃、95℃、90℃…75℃と、5℃刻みの温度と、10分、15分、30分と、蒸し時間のテストを重ねました。いろいろな種類の素材で何度も行って、試食による官能検査を重ねて行い、5~6項目をテストしてそれぞれに適した温度帯を見出しました。
 低温スチーミングすると、おいしさを阻害する要因が取り除かれます。あらゆる食品には、アクや悪臭、ぬめりなど、おいしさを損なう成分(防御成分ともいわれます)が含まれています。温度を下げて蒸すと、この成分が放散、滴下して、嫌な味や臭いを感じなくなることがわかってきました。さらに、熱によって失われる栄養素は、低温で蒸すことで残存率が高くなるだけでなく、生の状態よりビタミンなどの栄養価が増えてくる温度帯があることがわかってきたのです。
 高温で調理することは、腐敗を防ぎ、食中毒を引き起こす細菌や鶏インフルエンザなどのウイルスを殺菌するという目的があります。食品の腐敗菌は35~40℃で最も活発になり、大腸菌や病原菌などの一般生菌は60℃前後で死滅します。安全を優先する場合には加熱温度を高くしなければなりませんし、法律的な規制があれば高温殺菌を行わなけれぱなりません。殺菌は大切ですが、もっと素材のおいしさを引き出す温度は何度でどのように調理すれば適切かデーターをとって議論してもよいのではないかと思います。
 料理を素材毎に素材を生かす加熱法で行い、最後にそれらの食材を合わせて味付けして仕上げる手法です。素材に熱をかけて保存性が増していますので、素材の下処理として低温スチーム処理を行い、お客様の食事のピーク時に素材を合わせて料理を仕上げるといった料理手順が可能となります。そして、計量器、温度計とタイマーで行うためレシピが正確になりますし、経験と時間というハードルが低くなり、素材の組み合わせで料理メニューが現場で開発できますので、やる気のある料理人なら創造力をかきたてられます。料理のむらが無くなり料理人が変わったら、味が落ちた等の弊害も少なくなります。特に高齢化社会では身体にやさしくおいしい野菜料理が求められています。
参考
「低温スチーミング入門」タカコ・ナカムラ (著), 平山 一政 (監修)
ためしてガッテン 湯治宿秘伝! 常識逆転 蒸し技スペシャル
http://www.nhk.or.jp/gatten/archives/P20090715.html
自然にかしこく、暮らす  家庭で出来る低温スチーミング法

 http://www.saibugas.co.jp/product/teinei/gourmet/cooking_recipe14.htm
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