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サカザキ菌によるミルク汚染について

237 2011年4月3日
 サカザキ菌によるミルク汚染について
 私が講師として参加しているJICA(国際協力機構)の「食品保健行政コース」の最終日に「アクションプラン発表会」が開かれます。これは、日本で受けた研修の成果を母国に帰国してどう生かしていくのかを研修生全員が発表するものです。
 今年の発表で私が1番印象に残ったのは、チリのマルシアさんが発表した「「ミルク調合におけるクロノバクター属サカザキ菌の検出を目的とした監督調査の提案」でした。
 「腸内細菌科の一種である。クロノバクター属サカザキ菌は乳幼児の髄膜炎、及び、乳幼児壊死性腸炎と関連があると考えられており、これはミルクを原料とした乳幼児用調合ミルクまたは乳児食の製造後に起きた汚染が最も疑われている。エンテロパクター属の細菌類は熱によって死滅するため、調合ミルクの製造過程で残っていることはない、しかしながら、汚染されたミルクは広く出回っており、製造工程終了後に、微量栄養素などの熱に弱い添加物を加える事によって汚染される可能性や、工場内の乾燥を防止するための製造環境が当該菌の残存を許すことになる。また、粉のミルクを使用前に水で戻す際に汚染されることもある。水を加えて元に戻すタイプの乳児食を正しく取り扱わなかったために、特に新生児など脆弱な年齢の乳幼児が罹患する結果となりうる。
 チリにおいては、新生児用調合ミルクは病院内の特別な区域で作られている。乳幼児は感染症を起こしやすいため、このような食餌でどのようなことが発生するかについての知識を持っていることが重要である。また、監督調査を実施することも重要である。」

サカザキ菌という日本人の名前のついた菌に興味を持ちネットで調べました。
 「クロノバクター属サカザキ菌は、グラム陰性細菌の研究に多大な功績があった坂崎利一に献名して Enterobacter sakazakii と命名された。」とあります。細菌学の分野では、坂崎利一氏の名前は、よく知られており、保健所や研究所にはたいてい食品微生学の著者が本棚に並んでいます。
「横浜市衛生研究所」のホームページに
「粉ミルク(乳児用調整粉乳)を70℃以上のお湯で溶かすワケを知っていますか?」
 粉ミルク中の病原菌を殺菌するためです。粉ミルクは無菌ではありません。ごく微量ですが、粉ミルクそのものや、溶かした粉ミルクに「Cronobacter sakazakii(サカザキ菌)」や「Salmonella enterica(サルモネラ菌)」といった細菌が入っていることがあり、問題視されています。
http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/eiken/health_inf/info/milk.html

国立感染症研究所の感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/iasr/29/342/dj3426.html

 アクションプランの発表会は東日本大震災前の3月2日でした。その時はミルクの汚染は、開発途上国の問題としか思っていませんでした。しかし、日本でも3月11日の東日本大震災で被災して人の避難所では、清潔な水や70℃以上の高温のお湯が十分得られず、避難所暮らしの乳幼児には、クロノバクター族サカザキ菌やサルモネラ菌による感染の恐れがあることがわかりました。下記のホームページが詳しく解説しています。

やわらかな風の吹く場所に:母乳育児を応援
http://smilehug.exblog.jp/8535185/
http://smilehug.exblog.jp/
http://www.jalc-net.jp/hisai_forbaby.pdf

 また、福島原発事故後、放射能漏れから水道水を乳幼児に飲ませないようとの注意が出され、ミネラルウォターがマーケットから無くなりました。か弱い乳幼児が危険ですので放射能対策だけでなく細菌汚染にも注意を払ってください。

 チリのマルシアさんが発表は、世界中ではミルクや飲用水の病原微生物をによる汚染から多くの乳幼児が病気に罹っており、公衆衛生では重要なテーマであることがわかります。私の講義ではありませんでしたがJICAの研修がお役に立っていることが実感できる良い発表でした。
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