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ノロウイルス感染予防

370 2016年10月16日
ノロウイルス感染予防
 ノロウイルスは、人のお腹だけで増殖するのですから、何よりトイレ後の手洗いを如何に徹底するかです。トイレの後で手を洗わない人はいないでしょう。ではなぜ、これだけ蔓延しているのでしょう。つまり、洗い方が良くないということです。知識としてはトイレ後には手を洗う事は知っていますが、それを徹底してないということです。職場ではその知識から「ノロウイルスを予防するための知恵」にまで進化させることです。「なぜそれをしないといけないか」「それをしなかったらどうなるか」「やり方のポイント」をみんなで楽しみながら継続して学ぶことです。
 トイレでトイレットペーパーを通して手を汚染しますので、トイレットペーパーを持った手の指先3本を汚染を広げないように速やかに石鹸で良く洗うことです。微生物は目に見えません。見せるために、朱肉を使って洗わせてみることです。職場で楽しみながら意見や感想を交えて参加させて、知恵にまで高めることです。
はたして、手洗いをきちんとしているかの検証も大事です。方法としては、手洗い用の備品がそろっているか。手洗い横のゴミ箱にペーパーが捨ててあるか。手洗い用石鹸やペーパー、使い捨て手袋の使用量のチェックすることでもできます。一番良いのは、手指の拭き取り検査です。ノロウイルを検査することは、コストも時間もかかりますが、大腸菌群数でよく洗っているかどうかを見ます。最初は手を洗って消毒薬を使わずに検査をします。洗い方が悪いと菌はでます。数回行いますと、しっかり洗うようになる菌が出なくなります。この方法は効果があります。
 ノロウイルス感染症は、吐物に含まれるノロウイルスの飛散によると推定される感染が増えています。加熱消毒には85℃1分間が必要です。じゅうたんは熱湯・スチーム、布団は乾熱消毒、ぬいぐるみのように洗浄しにくいものは、水をスプレーしビニール袋に入れて電子レンジで熱を加えることを勧めています。小さな子供のいる家庭や保育園ではおもちゃを洗えて消毒できる素材に変える必要があります。
 薬剤消毒は次亜塩素酸Naが効果があります。次亜塩素酸Naは酸性側で殺菌力が強くなりますが、次亜塩素素酸Na自体はアルカリ性であり濃度を高めると殺菌効果が落ちてきますので殺菌力を高めるため、調理場にある食酢を加えます。次亜塩素素酸Naの希釈濃度は200ppmで次亜塩素素酸Na(ハイター)の説明書を読んで計算し、ハイターと同量の食酢を入れて酸性にします。ただし、ハイターの原液に食酢を入れると塩素ガスが出て危険ですので、必ず薄めた液に食酢を入れるとのことです。

1 ノロウイルスについて
 冬季を中心に、年間を通して胃腸炎を起こします。また、60℃10分程度の加熱では病原性を失わず、塩素系殺菌剤や消毒用アルコールに対しても抵抗性があります。
 感染経路は、生カキや2枚貝によるものと、感染者の手指からの2次汚染があります。
 潜伏時間は24~48時間で、下痢、吐き気、腹痛、発熱(38℃以下)が主症状です。通常3日以内で回復します。

2 ノロウイルスによる食中毒
 平成27年の病因物質別発生状況の患者数では、ノロウイルスによる食中毒がトップです。学校や保育園などの集団発生をする大きな事例があります。健康チェックとトイレ後の石けんによる充分な手洗いが大事です。
 また、居酒屋等で生カキと推定される食中毒が頻発しました。冬場に食中毒の記事が目立つ時は生カキのリスクが高まっていると判断して生食は中止しましょう。

3 ノロウイルスによる食中毒予防ポイント
・下痢や風邪に似た症状がある場合には、調理に従事しないようにすること。
・マスクや手袋の着用を習慣づけ、調理中はおしゃべりをしないようにすること。
・調理する人は用便後や調理前にはよく手を洗浄し、消毒を行うこと。
・感染者の便、おう吐物には接触しない。接触した場合は十分な洗浄と消毒を行うこと。
・カキなどの二枚貝は中心部まで十分に加熱してから食べること。
・貝類を生で食べる場合はウイルスが蓄積している可能性が大きい内臓を除去すること。
・生鮮食品(野菜、果物など)は十分に洗浄すること。
・清潔な機械・器具、容器を使用すること。

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黄色ブドウ球菌の食中毒

369 2016年10月2日
黄色ブドウ球菌の食中毒
 昔は黄色ブドウ球菌の食中毒はけっこうたくさん発生していましたが、今は少なくなりました。2015年は全国で10件200名がこの食中毒に罹っています。
この食中毒は衛生知識が広まり、清潔にして、リスクを知り、リスクを避ける対策を行えば防ぐことができます。
 黄色ブドウ球菌による食中毒は、地域の行事で起こしていました。地域の運動会とか、お祭り、災害時には炊き出しを行っていました。福岡では、「かしわのおにぎり」が定番で、手洗いの不足や常温で保存される事が多く、このかしわのおにぎりが原因となるケースが多く見られました。今はそのような行事であっても衛生管理に気を付けるようになって激減しました。しかし、油断は禁物です。黄色ブドウ球菌は身近にたくさんいる菌です。
 うどん屋、ラーメン屋のおにぎりも保管場所の温度に注意し、おにぎりの回転を考え、手袋やラップ、型抜きを使ってください。
 水仕事の人は手荒れに注意し、寝る前にクリームや馬油を塗る等のお手入れが大事です。手荒れのひどい人は、慢性的に手に住み付いている事があります。
 弁当屋やホテルで定期的に手指のふきとり検査を行っていますが、最近黄色ブドウ球菌の検出率が高くなっています。これは、ノロウイス対策として手洗いを重視してよく手洗いを行うようになったことと、手洗い用の洗剤・殺菌剤が強力になり、皮脂の外部刺激に対する防御能を司る皮脂膜を過度に除去することで手荒れが生じ、さらに皮膚が荒れている人が爪ブラシを使用することでひどくなり、そこに黄色ブドウ球菌が住みついてしまったと考えられます。またアルコールも手荒れをひどくする原因となります。
 以前は大腸菌群数が陽性の人から黄色ブドウ球菌が検出されていましたが、今は手洗いを真面目に行い、大腸菌群数陰性で手洗いが出来ている人から黄色ブドウ球菌が検出されています。手洗いの基本は手の汚れや菌を洗い流すことです。消毒に頼り過ぎてはいけません。
 対策
・ 手にやさしい洗剤に変える メーカーに問い合わせてください。
例えば「花王の薬用C&C10 泡ハンドウオッシュ」等
・ 仕事が終わったらハンドクリーム、馬油で手のお手入れをする。
・ 柔らかい毛の爪ブラシに変えて過度にこすらない。
・ 使用後の爪ブラシは消毒液(アルコール)に浸けておく
・ 手指の消毒用アルコールはごく少量にする
・ 手指のふき取り検査をする

黄色ブドウ球菌について
黄色ブドウ球菌は、化膿したところ、おでき、水虫、にきび、のどや鼻の中、動物など私達の身近にあり、この菌が付着した手指などから食品を汚染する機会が多いため、この細菌による食中毒が発生します。この菌は、食べ物の中で増殖するときにエンテロトキシンという毒素をつくり、この毒素が人に危害をおよぼします。酸素のない状態でも増殖可能で、多少塩分があっても毒素をつくるため、汚染を受ければ、あらゆる食品が原因食となる可能性を持っています。

黄色ブドウ球菌による食中毒
平成12年大阪の雪印乳業(株)の低脂肪乳による黄色ブドウ球菌食中毒事件が有名です。1万人を超える大きな食中毒事件となりました。
エンテロトキシンという毒素は100℃30分の加熱でも分解されません。
このリスクを知らずに、「もう1度加熱するから大丈夫と」脱脂粉乳製造中停電して、長時間30度~50度の温度帯に放置されエンテロトキシンが大量に生成された物を使用したのが原因です。潜伏時間は、約30分から6時間で、はき気、おう吐、腹痛が主症状です。
油断してはいけません。ふきとり検査でこの菌の検出率が上昇しています。

黄色ブドウ球菌食中毒予防ポイント
・おにぎり、サンドイッチが原因食となることが多い。
・手指などに化膿巣のある人は、食品を直接さわったり調理をしない。
・手指の洗浄消毒を十分に行うこと。
・水仕事の多い人は寝る前に馬油やハンドクリームで手入れすること。
・食品は10℃以下で保存し、菌が増えるのを防ぐこと。
・調理にあたっては、帽子やマスクを着用すること。
・包丁の柄、水道の蛇口、冷蔵庫の取手など多くの人が触れる場所を清掃、消毒しましょう。
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