なぜ拭き取り検査が必要か
348 2015年11月15日
なぜ拭き取り検査が必要か
食中毒の主な病原物質は、細菌とウイルスです。どちらも小さくて見えません。見た目の清潔さと微生物的衛生とは違います。ふきんやまな板、手指を細菌検査することにより、清掃や消毒の大切さを理解して貰うためにも効果があります。
食品の製造、調理工程でどこを管理するか、どこに危害があるか、衛生的になっているかを検証するためにふきとり検査を行います。その結果を現場にフィドバックすることにより、危害防止と品質向上に役立てることができます。
検査対象
ふきとり検査は、あらゆる食品ならびにそれらを取り扱う器具や機材、従事者の手指などが検査対象となります。ふきとり検査は培地を直接検体にスタンプする方法と滅菌水でぬらした綿棒で検体をふきとり、滅菌水に溶解して検査する方法があります。
従事者の手指のふきとり検査は、手洗いがきちんとできているかを確認する意味です。正しい方法でしっかり手洗いをしてないと大腸菌群数を検出します。むしろ、乾いた状態の手指より、濡らすことによって指紋から菌が浮き出し検出率が高くなります。
手洗い後のふき取り検査で大腸菌群数とブドウ球菌を検査し、結果をデジカメで写真に撮って視覚に訴えると効果的です。抜き打ちでないため従事者も納得し、手洗いをしっかりするようになります。
気を付けなくてはならないのはブドウ球菌です。まれに、黄色ブドウ球菌が皮膚に常在しなかなか取れないことがありますが、この場合は、医療機関を訪ねてきちんと治療しなければなりません。黄色ブドウ球菌は食中毒の原因となるのは、今さら申し上げることもないでしょう。
ふき取り検査は、危害を見つけるための検査です。手指の検査や器具から大腸菌群やブドウ球菌が見つかったとしたら、「しめた! 喜べ。危害も芽が見つかった。これで危害を防ぐことに一歩近づいた」と考えましょう。そして、ぜひ皆さんでその危害を予防するように励んでください。
都道府県政令市が定める管理運営基準には。「定期的に製品検査やふき取り検査等を実施し、施設の衛生状態を確認すること」とあります。
食品衛生衛生検査指針 微生物編2004にふき取り検査に使用される方法が掲載されていますが、私が使っている サニ太くん(チッソ)で調理場でふき取り検査を行ってみました。
1.現場には滅菌綿棒と20ccの生理食塩水を持っていき10ccづつ分注します。あるいは ふきふきチェックⅡ(栄研器材(株))を使います。
2.綿棒でふき取ります。ツメや指の間、蛇口など凹凸面のふきとりに便利す。ふき取った綿棒を元の袋に戻し、チャックして持ち帰ります。
3.定温器で培養する。シート状で薄いので小さな定温器で良い。培養後コロニーをカウントするが、発色が良いので見やすく、スキャナーで取り込み画像として簡単に保存できるし、結果がビジュアルに見えるので現場に理解されやすい。
なぜ拭き取り検査が必要か
食中毒の主な病原物質は、細菌とウイルスです。どちらも小さくて見えません。見た目の清潔さと微生物的衛生とは違います。ふきんやまな板、手指を細菌検査することにより、清掃や消毒の大切さを理解して貰うためにも効果があります。
食品の製造、調理工程でどこを管理するか、どこに危害があるか、衛生的になっているかを検証するためにふきとり検査を行います。その結果を現場にフィドバックすることにより、危害防止と品質向上に役立てることができます。
検査対象
ふきとり検査は、あらゆる食品ならびにそれらを取り扱う器具や機材、従事者の手指などが検査対象となります。ふきとり検査は培地を直接検体にスタンプする方法と滅菌水でぬらした綿棒で検体をふきとり、滅菌水に溶解して検査する方法があります。
従事者の手指のふきとり検査は、手洗いがきちんとできているかを確認する意味です。正しい方法でしっかり手洗いをしてないと大腸菌群数を検出します。むしろ、乾いた状態の手指より、濡らすことによって指紋から菌が浮き出し検出率が高くなります。
手洗い後のふき取り検査で大腸菌群数とブドウ球菌を検査し、結果をデジカメで写真に撮って視覚に訴えると効果的です。抜き打ちでないため従事者も納得し、手洗いをしっかりするようになります。
気を付けなくてはならないのはブドウ球菌です。まれに、黄色ブドウ球菌が皮膚に常在しなかなか取れないことがありますが、この場合は、医療機関を訪ねてきちんと治療しなければなりません。黄色ブドウ球菌は食中毒の原因となるのは、今さら申し上げることもないでしょう。
ふき取り検査は、危害を見つけるための検査です。手指の検査や器具から大腸菌群やブドウ球菌が見つかったとしたら、「しめた! 喜べ。危害も芽が見つかった。これで危害を防ぐことに一歩近づいた」と考えましょう。そして、ぜひ皆さんでその危害を予防するように励んでください。
都道府県政令市が定める管理運営基準には。「定期的に製品検査やふき取り検査等を実施し、施設の衛生状態を確認すること」とあります。
食品衛生衛生検査指針 微生物編2004にふき取り検査に使用される方法が掲載されていますが、私が使っている サニ太くん(チッソ)で調理場でふき取り検査を行ってみました。
1.現場には滅菌綿棒と20ccの生理食塩水を持っていき10ccづつ分注します。あるいは ふきふきチェックⅡ(栄研器材(株))を使います。
2.綿棒でふき取ります。ツメや指の間、蛇口など凹凸面のふきとりに便利す。ふき取った綿棒を元の袋に戻し、チャックして持ち帰ります。
3.定温器で培養する。シート状で薄いので小さな定温器で良い。培養後コロニーをカウントするが、発色が良いので見やすく、スキャナーで取り込み画像として簡単に保存できるし、結果がビジュアルに見えるので現場に理解されやすい。
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